2011 Fiscal Year Research-status Report
全エクソーム領域の網羅的解析による膵炎関連遺伝子異常の究明
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23659392
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
下瀬川 徹 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90226275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正宗 淳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90312579)
粂 潔 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30431563)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 膵炎 |
Research Abstract |
膵炎に関連する遺伝子変異としては、これまでトリプシンとその阻害蛋白に焦点が当てられ、いくつかの遺伝子異常が報告されている。しかし既知の遺伝子異常を認めない原因不明の慢性膵炎患者も数多く存在し、その病態の全容はいまだ解明されていない。次世代シークエンサーは、従来のキャピラリーシークエンサー数百台分のデータ生産量を1台で賄えるとされる。蛋白質を符号化しているmRNAの翻訳領域、すなわちエクソームのみを網羅的に解析する手法が注目され、近年いくつかの疾患遺伝子が新たに報告されている。エクソームの総和は32Mb余りであり、遺伝病の85%以上を説明できるとされる。本研究では、遺伝的要因が強く疑われる膵炎症例を対象に、次世代シークエンサーによりエクソーム領域を網羅的に解析し、膵炎に関連する遺伝子変異を同定することを目的とする。平成23年度は、既知の遺伝子異常が認められない遺伝性膵炎もしくは家族性膵炎の3家系7症例を対象に解析を行った。具体的にはillumina社のHiseq2000によりリード長101bpのpaired-end readsを行い、総リード数1,234,752,462、1症例あたり平均176,393,209を読み取った。読み取ったリードをヒトゲノムreference配列にマッピングした結果、ターゲット領域の平均depthは109~214と良好であった。各症例のエクソン領域にそれぞれ約25,000個のvariantを認め、そのうちdbSNP135と1000ゲノムプロジェクトで同定されていない新規の異常は、各例それぞれ約1,100個前後であった。今後、このうち非同義置換変異で、かつ各家系で共通している遺伝子を候補として検出し、他の慢性膵炎症例においても解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度の前半は東日本大震災により遅れていたが、後半に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子解析を専門とする遺伝病学および細胞増殖制御の先生方と協力して推進する。解析症例数を10例以上増やして追加検討する。平成23年度は東日本大震災により研究することが難しく、未使用の研究費があるため、平成24年度に繰り越して使用する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次世代シークエンサーによる解析と、サンガー法にの直接シークエンスによる解析の費用が主体となる。
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Research Products
(4 results)