2012 Fiscal Year Annual Research Report
消化管癌の間質エピゲノムからアプローチする癌幹細胞ニッチの病態解明
Project/Area Number |
23659400
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
篠村 恭久 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90162619)
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Keywords | 胃癌 / 癌間質 / エピジェネティクス / メチル化 |
Research Abstract |
臨床検体から得られる間質のエピゲノム解析を行うには、微量検体におけるDNAメチル化やヒストン修飾の解析手法の確立が必須である。本研究者はまず、微量の細胞からのエピゲノム解析手法の確立を目指した。その結果、1×10の5乗個の細胞からMCAマイクロアレイ実験(DNAメチル化解析)およびクロマチン免疫沈降(ChIP)実験(ヒストン修飾解析)を行うことが可能となった。次に、臨床検体を対象とした解析である、まず胃癌の生検組織から腺管分離法を用いて上皮成分を分離することで、上皮と間質を分けた。腺管および間質をMCAマイクロアレイおよびバイサルファイトパイロシークエンス法でメチル化解析した結果、興味深いことにSFRP1やmiR-34b/cなどの遺伝子は胃癌細胞および間質の両者において高度にメチル化していることを見いだした。また、MCAマイクロアレイの結果、胃癌背景粘膜においてRASGRF1遺伝子のメチル化を新たに同定し、さらにRASGRF1メチル化が胃癌のリスクマーカーとなり得ることを明らかにした。次に、臨床検体から間質成分を直接抽出することを目指し、CD31、CD34、CD146をマーカーとしてフローサイトメトリーを用いて内皮細胞の抽出を試みた。生検材料をFACS解析した結果、これらのマーカー陽性の細胞が0.1~2%程度存在することが分かったが、回収できる細胞数が数千個単位のため、エピゲノム解析は困難であった。内皮細胞の抽出には、生検材料よりも大きな切除標本が必要であると結論づけられた。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Upregulation of miR-196a and HOTAIR drive malignant character in gastrointestinal stromal tumors2012
Author(s)
Niinuma T, Suzuki H, Nojima M, Nosho K, Yamamoto H, Takamaru H, Yamamoto E, Maruyama R, Nobuoka T, Miyazaki Y, Nishida T, Bamba T, Kanda T, Ajioka Y, Taguchi T, Okahara S, Takahashi H, Nishida Y, Hosokawa M, Hasegawa T, Tokino T, Hirata K, Imai K, Toyota M, Shinomura Y
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Journal Title
Cancer Res
Volume: 72
Pages: 1126-1136
Peer Reviewed
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