2013 Fiscal Year Research-status Report
軽微な線維化肺を用いた網羅的遺伝子発現解析による特発性肺線維症の病態・病因解明
Project/Area Number |
23659436
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
棟方 充 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00209991)
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Keywords | 特発性肺線維症 / 網羅的遺伝子発現 |
Research Abstract |
本研究では、①線維化肺を用いた網羅的遺伝子発現解析を行い、②その結果からIPF病因・病態に関与する分子を選別し、③その分子について患者肺組織や遺伝子改変動物などでの解析を行う計画であった。 症例集積と遺伝子解析にやや時間がかかり、昨年度時点で①②が終了した。正常肺とIPF肺で、有意な発現の差がみられる遺伝子が複数個発見された。その中には、すでにIPF病態にかかわるとの報告がある分子が2-3含まれていた。我々は、その中からこれまでま全く検討されていないMidkineに注目した。まず、健常者とIPF患者血清でのMidkineの測定を行い、この分子がIPF患者血清で上昇していることを明らかにした。さらに、Midkine KOマウスを入手し、ブレオマイシン投与による動物間質性肺炎モデルを作成し、Midkaineの間質性肺炎への関与の有無、その意義等の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では3年間で、①線維化肺を用いた網羅的遺伝子発現解析、②IPF病因・病態に関与する分子の選別、③その分子に関する患者肺組織や遺伝子改変動物などでの解析、を経過していたが、3年間では、①②までしか遂行できず、1年計画を延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までの解析で、正常肺とIPF肺で、有意な発現の差がみられる遺伝子が複数個発見された。その中には、すでにIPF病態にかかわるとの報告がある分子も複数個含まれていた。我々は、その中から、Midkineに注目し、この分子の血清濃度を測定、IPF患者血清で健常者よりも有意に上昇していることを明らかにした。現在、Midkine KOマウスを入手し、これを用いたブレオマイシン動物モデルを作成し、解析中である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では3年間で、①線維化肺を用いた網羅的遺伝子発現解析、②IPF病因・病態に関与する分子の選別、③その分子に関する患者肺組織や遺伝子改変動物などでの解析、を経過していたが、3年間では、①②までしか遂行できず、1年計画を延期した。 昨年度までの解析で、正常肺とIPF肺で、有意な発現の差がみられる遺伝子が複数個発見された。その中には、すでにIPF病態にかかわるとの報告がある分子も複数個含まれていた。我々は、その中から、Midkineに注目し、この分子の血清濃度を測定、IPF患者血清で健常者よりも有意に上昇していることを明らかにした。現在、Midkine KOマウスを入手し、これを用いたブレオマイシン動物モデルを作成し、解析中である。
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