2011 Fiscal Year Research-status Report
ホルモン依存性癌における細胞・生体イメージングを活用したエネルギー代謝機構の解明
Project/Area Number |
23659479
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
堀江 公仁子 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (90261982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 和博 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30343461)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | エストロゲン / アンドロゲン / 代謝 / がん / 蛍光蛋白質 |
Research Abstract |
がん細胞では、エネルギー代謝において解糖系が優位であると考えられてきたのに対し、近年、酸化的リン酸化(OXPHOS)経路も重要である可能性が示唆され、がんの細胞増殖に加えて代謝状態を把握することが求められている。本研究は、乳がん・子宮内膜がん・前立腺がんをはじめとするホルモン依存性がん増殖・進展におけるエネルギー代謝経路を明らかにする目的で、それらがん細胞に、蛍光蛋白質レポーター遺伝子を発現した細胞を作製し、代謝経路阻害薬や低酸素状態、ホルモンや抗ホルモン薬刺激などの環境変化におけるがん細胞の細胞周期や代謝の状態を経時的にモニタリングするシステムを構築した。各がん細胞での代謝遺伝子の発現とその調節機構の解析を行い、ホルモン依存性がんのホルモン応答性やホルモン耐性にかかわる代謝経路を調べた。本研究により、ホルモン依存性がんの診断・治療・予防に応用できる新規分子標的を複数探索できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
環境変化におけるがん細胞のエネルギー代謝動態を経時的にモニタリングするシステムを構築した。ホルモン依存性がんの診断・治療・予防に応用できる新規分子標的を複数探索できた。これらの成果を論文ならびに学会発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に得られた結果を基にして、ホルモン依存性癌細胞のマウス腫瘍形成モデルにおけるエネルギー代謝経路の生体イメージング解析と次世代シーケンサーおよびマイクロアレイ解析を活用したホルモン依存性癌細胞の新規標的代謝遺伝子の同定を行う。これらの研究結果を統合して、ホルモン依存性癌の増殖・進展・転移の病態におけるエネルギー代謝動態を可視化システムとゲノムワイドな遺伝子発現・転写制御のメカニズムを解析し、成果の発表を行う。特に、ホルモン依存性癌の診断・治療・予防における新規分子標的の発見を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究経費は主に消耗品、旅費等に使用する。消耗品は、細胞培養、分子生物学、細胞・生体イメージング等の実験に必要な試薬、プラスチック、血清・培地、抗体として使用する。旅費等の経費は、研究成果を発表するために使用する。
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[Journal Article] FOXP1, an Estrogen-Inducible Transcription Factor, Modulates Cell Proliferation in Breast Cancer Cells and 5-Year Recurrence-Free Survival of Patients with Tamoxifen-Treated Breast Cancer.2011
Author(s)
Shigekawa T, Ijichi N, Ikeda K, Horie-Inoue K, Shimizu C, Saji S, Aogi K, Tsuda H, Osaki A, Saeki T, Inoue S.
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Journal Title
Horm. Cancer
Volume: 2
Pages: 286~297
DOI
Peer Reviewed
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