2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659497
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中江 進 東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (60450409)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | IL-17 / IL-17受容体 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
1.IL-17受容体ファミリーの細胞内情報伝達分子群の同定 IL-17受容体ファミリー(IL-17RA-RE)の細胞内情報伝達に関わる因子を同定することを目的とする。IL-17RAの細胞内領域に結合するとされる因子群Act1、TRAF6、およびTAK1の3因子が、他のIL-17受容体ファミリーの細胞内領域に直接、結合しうるかどうか評価を行った。IL-17RBの細胞内領域には、3因子のうちTAK-1は結合したが、Act1とTRAF6は結合しなかった。IL-17RC IL-17RDおよびIL-17REの細胞内領域には、3因子のいずれも結合しないことが明らかになった。マウスの脾臓と肝臓のライブラリーをもとに、酵母ツーハイブリッドにより、IL-17RBの細胞内領域に直接結合する新規分子の探索を行った。その結果、脾臓では5クローン、肝臓では40クローンの候補を同定した。 2.IL-17RDおよびIL-17REに対する刺激抗体の作製 リガンドが不明であったIL-17RDおよびIL-17REの生理的役割を評価するためのツールとして、それらの分子に対する刺激抗体の作製を目的とした。そこで、抗体作製に用いる抗原として、IL-17RDおよびIL-17REの細胞外領域のリコンビナントタンパク質を大腸菌にて発現させるシステムの構築とその精製を試みた。それらリコンビナントタンパク質を大腸菌で発現させることは可能であったが、発現したIL-17RDおよびIL-17REの細胞外領域のリコンビナントタンパク質はともに疎水性タンパク質であったため、PBSに可溶化できず精製できなかった。そのため、発現ベクターとしてpCold vectorとシャペロンを利用する系に変更し、それらリコンビナントタンパク質の可溶化に成功した。今後、このリコンビナントタンパク質の精製を行い、これを抗原として抗体の作製を行う。
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