2012 Fiscal Year Annual Research Report
CoMFA 3D-QSAR解析法による新規抗結核薬の創出
Project/Area Number |
23659506
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
冨岡 治明 島根大学, 医学部, 教授 (40034045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 千晶 島根大学, 医学部, 准教授 (70325059)
多田納 豊 島根大学, 医学部, 助教 (70432614)
金廣 優一 島根大学, 医学部, 助教 (60609197)
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Keywords | 定量的構造活性相関 / 結核菌 / PknG / ビルレンス / 3次元QSAR解析法 / ドッキングモデル / 阻害剤 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度確立した調整方法に従って得たN末GST融合結核菌由来PknG組換え蛋白質(GST-PknG)を用いて,新規PknG阻害剤の探索を行い,新規PknG阻害剤のリード化合物となりうる候補を見出した。 本年度は,まず,GST-PknG蛋白のリン酸化活性の測定方法の確立を目的として,基質および検出系についての検討を行った。その結果,Myelin basic protein をリン酸化標的タンパク質(基質)として,反応系に存在するATPの,リン酸化反応に伴った消費に基づく量的変化を,同じく反応系に存在するルシフェラーゼの発光強度の変化として検出する簡易測定系を確立した。また,この測定方法により,既存のPknG阻害剤であるAX20017の阻害活性について検討を行い,種々の化合物についてハイスループット解析を行う際の阻害剤の濃度範囲を設定した。 次に,市販の化合物ライブラリーについて,GST-PknGのリン酸化活性に対する阻害作用を有する化合物の探索を行ったところ,そのうちの4種の化合物に,GST-PknG阻害効果が認められた。 そこで,インシリコでのドッキングモデル解析ソフト(MOEおよびAutoDock)を用いて,PknGにおけるAX20017およびこれら4種類の化合物の結合部位について検討を行った。AX20017は,ATPの結合部位に入り込むことによりPknGの活性を阻害することが知られており,ドッキングモデルにおいても,AX20017はATPの結合するポケットにはまることがエネルギー的に安定であることが確認できた。他方,今回新たにPknG阻害活性が認められた4種類の化合物については,AX20017と同様にATP結合領域に結合する可能性の高いものと,ATP結合領域ではなく,AX20017とは異なる結合様式で PknGの活性を阻害する可能性が示唆されるものが存在した。
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Research Products
(32 results)