2011 Fiscal Year Annual Research Report
疾患特異的iPS細胞を用いた若年性骨髄単球性白血病の病態解析と治療法の開発
Project/Area Number |
23659514
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老原 康博 東京大学, 医科学研究所, 助教 (40302608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 浩之 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (50286986)
望月 慎史 東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (90349473)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 若年性骨髄単球性白血病 / iPS細胞 / 1型神経繊維腫症 / NF1 |
Research Abstract |
若年性骨髄単球性白血病(JMML)は、乳幼児期に特有の造血器腫瘍で、骨髄異形成症候群(MDS)と骨髄増殖性疾患(MPD)の性状を併せ持つ特異な病態を呈し、予後は極めて不良で、新たな治療法の開発が切望されている。大部分のJMML患者の腫瘍細胞において、NF1遺伝子などのGM-CSF受容体-RASシグナル経路に係る分子をコードする遺伝子の変異により恒常的に活性化されたRASが認められるが、恒常的活性化RASがJMMLの特異な病態を惹起するメカニズムについては全く解っていない。そこで我々は、NF1遺伝子のヘテロ変異を有する1型神経繊維腫症患者の体細胞から樹立したNF1遺伝子ノックダウン1型神経繊維腫症患者由来iPS細胞から造血/血液細胞を分化誘導することにより、JMMLの病態発生を再現し、これを解析することを計画した。 我々は、まず1型神経繊維腫症患者の骨髄ストローマ細胞に、レトロウイルスベクターを用いて、Oct3、Sox2、Klf4の3遺伝子、あるいはOct3、Sox2、Klf4、c-Mycの4遺伝子を導入して、iPS細胞の樹立を試みたが、いずれの遺伝子の組合せでもiPS細胞は樹立されなかった。さらに、播種細胞数やウイルス量を変更するなど、様々な条件でiPS細胞の樹立を試みたが、やはりiPS細胞の樹立は困難であった。今後、センダイウイルスベクターの使用、さらには導入遺伝子の変更などによりiPS細胞の樹立を目指していく予定であるが、今回の結果は、NF1遺伝子変異が核のリプログラミングが起こりにくい状況を形成している可能性を示唆しているのかもしれない。
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Research Products
(49 results)
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[Book] 細胞2011
Author(s)
遠藤大, 他
Total Pages
367-370
Publisher
ニューサイエンス社
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