2012 Fiscal Year Annual Research Report
精神発達分子同定のための次世代シーケンサーを用いた一卵性双生児比較ゲノム解析
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23659519
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
久保田 健夫 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (70293511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 敦 国立遺伝学研究所, 生物遺伝資源情報総合センター, 特任准教授 (10267495)
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Keywords | エピジェネティクス / エピゲノム / 自閉症 / 神経疾患 / 双子 / レット症候群 / 遺伝子 / 比較 |
Research Abstract |
【具体的内容】平成24年度に実施した研究成果は以下の2点である。 1.Copy number variationの比較 [担当:豊田、久保田]:前年度は、次世代シーケンサーにより双子間の全ゲノム配列差異の同定を行い、その結果、調べた限り、ユニークな配列における塩基配列の相違(SNP)は認められなかった。これを受けて、今年度は、繰り返し配列領域であるCopy number variation(CNV)の違いの有無を探索した。方法としては、2,419,193箇所のCNVを解析対象とするイルミナ社のHuman 610-Quad Beadchips を用いた。その結果、29カ所の相違候補箇所が見いだされた。しかしながら、digital PCR装置を用いた確認実験で、すべて再現性がとれなかった。このことからBeadhipsのデータは擬陽性であると考えられた。 2.エピゲノム比較解析 [担当:久保田]:ヒトゲノム上の45万カ所のCpGサイトが搭載されたイルミナ社の450k BeadChipを用いて網羅的なDNAメチル化比較解析を行った。その結果、多数の箇所でDNAメチル化の双子間相違が認められた。その中で、特に顕著な差異を認め、またこの差異と呼応する遺伝子発現差異を認めた遺伝子領域が3カ所あり、これらは、本症候群の骨格異常の重症化との関連が推測される遺伝子(MKX)、神経機能異常の重症化との関連が予測される2つの分子(CKB, FYM)の遺伝子であった(現在、論文投稿中)。 【本研究の意義】一卵性双生児でもゲノム配列に差異があるとの報告のあと、差異は見られないとの報告が相次いでいる。今回のわれわれの研究では、「差異はみられない」という意見を支持するものとなった。 【本研究の重要性】一卵性双生児でもエピゲノムには相違があり、これが臨床像の相違につながっていることが示唆された(論文投稿中)。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] pread of X-chromosome inactivation into chromosome 15 is associated with Prader-Willi syndrome phenotype in a boy with a t(X;15)(p21.1;q11.2) translocation.2012
Author(s)
Sakazume S, Ohashi H, Sasaki Y, Harada N, Nakanishi K, Sato H, Emi M, Endoh K, Sohma R, Kido Y, Nagai T, Kubota T.
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Journal Title
Hum Genet
Volume: 131
Pages: 121-130
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The incidence of hypoplasia of the corpus callosum in patients with dup (X)(q28) involving MECP2 is associated with the location of distal breakpoints.2012
Author(s)
Honda S, Hayashi S, Nakane T, Imoto I, Kurosawa K, Mizuno S, Okamoto N, Kato M, Yoshihashi H, Kubota T, Nakagawa E, Goto YI, Inazawa J.
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Journal Title
Am J Med Genet
Volume: 158A
Pages: 1292-1303
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Validation of DOHaD theory using mouse model: Effect of nutritional condition on gene expression of neonate brain and liver.2012
Author(s)
Furuse T, Kohda T, Kushida T, Yamada I, Miura I, Ozaki A, Kaneda H, Kobayash K, Ishino F, Kubota T, Wakana S.
Organizer
第35回日本神経科学大会
Place of Presentation
名古屋国際会議場(愛知県)
Year and Date
20120918-20120921
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