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2012 Fiscal Year Research-status Report

網羅的スクリーニングによる肺炎クラミジア抗原の分子探索とワクチン開発の展開

Research Project

Project/Area Number 23659528
Research InstitutionKawasaki Medical School

Principal Investigator

尾内 一信  川崎医科大学, 医学部, 教授 (80351899)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岸 文雄  川崎医科大学, 医学部, 教授 (40153077)
三浦 公志郎  川崎医科大学, 医学部, 講師 (30284243)
簗取 いずみ  川崎医科大学, 医学部, 助教 (40454847)
Keywords肺炎クラミジア / 血清学的診断法 / ワクチン
Research Abstract

本邦で肺炎クラミジア感染の診断方法として、最も普及している方法はELISA法である。現在、市販されているELISAキットでは、肺炎クラミジア抗原として、基本小体由来の外膜タンパク質やリポ多糖が利用されている。しかし、抗原の違いにより、キット間で診断結果に矛盾を生じることがしばしばある。H24年度は、H23年度の結果を踏まえ、新たな小児肺炎クラミジア患者血清を用いて、肺炎クラミジア患者抗体が認識する肺炎クラミジアタンパク質の探索を行った。これにより、患者血清数を増やすことで、より正確なデータを集積することができた。また、理化学研究所ゲノム医科学研究センター(連携研究者:玉利、広田)より提供された慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む成人患者血清約300名の解析を行った。その結果、成人の慢性感染および小児の初感染での肺炎クラミジアタンパク質の認識の違いを明らかにすることができた。さらに、肺炎クラミジア患者由来の抗体が高頻度に認識する3種類の肺炎クラミジアタンパク質に対するポリクローナル抗体の作成を完了することができた。そこで、この抗体が肺炎クラミジアに対して感染抑制効果を示すか、ヒト培養細胞株を用いて検討を行っている。さらに、これらの3種類の肺炎クラミジア組換えタンパク質の大量精製を行っている。この精製タンパク質を用いて新規診断用ELISA法を開発すべく、タンパク質の固層への固定方法の検討を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H24年度は、新たな小児肺炎クラミジア患者血清を用いた抗原探索を行った。その結果、H23年度に成果発表した肺炎クラミジア患者血清中の抗体が認識する、肺炎クラミジア由来のタンパク質の情報をより正確なものにすることができた。また、成人患者血清約300名についての抗原探索解析を終了させることができ、成人・小児間での相違点を見出すことができた。また、これらの結果を踏まえ、患者抗体が高頻度に認識する3種類の肺炎クラミジアタンパク質に対するポリクローナル抗体をウサギにて作成した。現在、ヒト細胞に肺炎クラミジアを感染させ、作成した抗体を用いて感染抑制効果の有無について検討を行っている。また、新規診断法の確立を目指し、肺炎クラミジア抗原タンパク質の大量精製を行っており、ELISA法の検討をすすめている。よって、当初の計画通りおおむね研究が順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

H25年度は次の二項目について検討を行う。
1.感染抑制効果を有する抗体の探索
現在までに、肺炎クラミジア患者血清中の抗体が高頻度に認識する肺炎クラミジア由来タンパク質に対する抗体を3種類作成している。ヒト培養細胞に肺炎クラミジアを感染させる際に、これらの抗体によって、感染抑制効果を認めるか否か検討する。いずれも感染抑制効果を認めない場合は、新たな抗体作成を検討する。また感染抑制効果を認めたものについては、マウスを用い、同様にクラミジア感染抑制効果を発揮することが可能か検討を進めていく。
2.血清学的診断法の開発
昨年度までに成人・小児患者血清を用いたスクリーニングにより、患者血清中の抗体がどの程度の頻度で、肺炎クラミジア由来のタンパク質を認識するかについて、検討をすることができた。そこで、それらのタンパク質のうち、高頻度に認識されるタンパク質の組換え体を用いた大量精製を行っている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H25年度は、主に以下の二項目について研究を進めるために、研究費を使用する予定である。
①ヒト細胞を用いた肺炎クラミジア感染抑制実験。ヒト培養細胞に昨年度までに作成した抗体を用いて、肺炎クラミジアの感染が抑制する効果があるかを検討する。そのため、ディスポ細胞培養関連器具、培地等の購入が必要となる。また、検討の結果、感染抑制効果がいずれの抗体にも認められなかった場合は、新規抗体作成を行うための費用が必要となる。また感染抑制効果を認めた抗体については、さらに抗体を大量に作成するとともに、マウスにて感染抑制効果を認めるか検討をすすめるため、動物購入費を計上している。
②ELISA法の条件検討。ELISA用組換え抗原タンパク質の大量精製を行うため、大腸菌・酵母培養関連試薬の購入を検討している。また、タンパク質精製用ビーズ等の一般試薬の購入を必要である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Genomic screening for Chlamydophila pneumoniae antigens using sera from the patients

    • Author(s)
      安井ゆみこ、簗取いずみ、三浦公志郎、尾内一信、岸 文雄
    • Organizer
      CBRS 2013: 6th Biennial Meeting of the Chlamydia Basic Research Society
    • Place of Presentation
      Menger Hotel (San Antonio, TX,USA)

URL: 

Published: 2014-07-24  

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