2011 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚に存在するいかなる細胞も培養可能にする挑戦的戦略
Project/Area Number |
23659540
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
澤村 大輔 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60196334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
会津 隆幸 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (00400135)
中島 康爾 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70374832)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 皮膚 / メルケル細胞癌 / 遺伝子 / トランスジェニックマウス / テトラサイクリン / タモシキフェン / 皮膚細胞 / 細胞培養 |
Research Abstract |
特定の細胞の研究にもっとも必要な技術のひとに細胞培養があり,その細胞を取り出し比較的単純な環境で増やし維持することが可能になる.もし,皮膚に存在するいかなる細胞も細胞培養でふやすことができる方法論,あるいは皮膚に存在するすべての細胞をとりだすことができるライブラリーを作ることができれば,それはいかなる研究にも発展する画期的な萌芽システムになることは間違いない. 今回の研究では遺伝子に,テトラサイクリン誘導可能なプロモーターやCreリコンビナーゼで切断されるLoxP配列を加えることにより,テトラサイクリン投与により初めて発現が誘導され,かつ,タモキシフェン投与で破壊されるようなMCV-Large T抗原遺伝子を有する遺伝子改変マウスを作成することにある.本年度は、large T抗原の発現ベクターの構築に関しては,TREを有しテトラサイクリンにより誘導可能なプロモーターを有するベクター,PCRで増幅した.その断片のシークエンスを確認した.MCVのLarge T抗原遺伝子を組む.次に,そのベクターのポリリンカーサイトの制限酵素部位を利用し,合成したLoxP配列を両端に組み込み、発現ベクターを構築した.培養細胞での発現:培養表皮細胞にそのベクターを導入したとこと遺伝子と蛋白レベルでLarge T抗原の発現を確認した。同様に、線維芽細胞に実際にそのベクターを導入し,遺伝子,蛋白レベルでLarge T抗原の発現を確認した。また、stableの系も作成した。Creリコンビナーゼの働きの確認:つぎに、そのstableの系にCreリコンビナーゼの発現ベクターも導入してLoxP配列の正常の働きを培養細胞で確認した。Creリコンビナーゼの発現ベクターの導入によって、Large T抗原の発現は消失した。また、PCRにてLarge T抗原遺伝子がきりとられることを確認した。MCV-large T抗原発現トランスジェニック(TG)マウスの作成:MCV-Large T抗原発現ベクターをプラスミドの部分を切り取りとるため,制限酵素で線状化し,精製する.委託施設にDNAを送りTGマウスの前核インジェクションを行った.得られたトランスジェニックマウスについて遺伝子挿入を5-6匹のマウスで確認した。現在、それらのマウスの皮膚から遺伝子レベル,蛋白レベルで発現を確認中である。今後、rTetリプレッサーならびにCreリコンビナーゼを有するTGマウスとの交配、Cre-rTetR-LTマウス皮膚からシングル細胞の単離を予定している。
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[Journal Article] Diffuse and focal palmoplantar keratoderma can be caused by a keratin 6c mutation2011
Author(s)
Akasaka E, Nakano H, Nakano A, Toyomaki Y, Takiyoshi N, Rokunohe D, Nishikawa Y, Korekawa A, Matsuzaki Y, Mitsuhashi Y, Sawamura D
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Journal Title
Br J Dermatol
Volume: 165(6)
Pages: 1290-1292
DOI
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