2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659544
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤本 学 金沢大学, 医学系, 准教授 (90272591)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 皮膚免疫 / B細胞 / 転移因子 |
Research Abstract |
近年、新しいB細胞サブセットである[制御性B細胞」の免疫反応の調節における重要性が広く認識されてきた。このような制御性B細胞の分子メカニズムの解明は大きなブレイクスルーになることが期待されるが、そのためには特異的マーカーの同定が必須である。 本研究は、マウスにおける制御性B細胞の特異的マーカー遺伝子を、DNAチップを用いた網羅的な発現遺伝子解析により同定することを目的とした。制御性B細胞は、野生型C57BL/6マウスより、脾臓のB細胞を分離した後、LPS+PMA+イオノマイシンにて5時間刺激した。これらの細胞を蛍光標識されたモノクローナル抗体にて染色し、高速セルソーターをもちいてIL-10産生細胞をソートした。コントロールとして、同様の処理にてIL-10を産生しないB細胞を用いた。このように細胞からRNAを抽出し、マウスの全遺伝子型DNAチップである東レ社の3D-Gene("3D-Gene" Mouse Oligo chip 24k)を用いて、コントロール群との比較により網羅的な発現遺伝子解析を行った。 また、同様の手法にてCD5^+CD1d^<hi>CD23^<lo>CD21^<hi>の細胞分画およびCD1d^<hi>CD23^<hi>CD21^<hi>の細胞分画の分画においても検討を行った。 このような解析により、コントロール群と比較してそのRNAの発現量が2倍以上に上昇した遺伝子をピックアップしたところ、約180個の候補遺伝子を得ることができた。その中で、蛋白の構造や推定される機能から、約10個の転写制御分子を候補遺伝子とした。現在、これらの遺伝子の機能をin vitroおよびin vivoで解析中である。
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