2011 Fiscal Year Research-status Report
遅発育性抗酸菌用改変ベクターの開発とらい菌へのgfp遺伝子の導入及びKO株の作製
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23659553
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 直哉 北里大学, 医学部, 助教 (50276119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 響男 北里大学, 医学部, 講師 (50209087)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | らい菌 / mce1A遺伝子 / 遅発育性抗酸菌 / 病原因子 / 細胞侵入因子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、遅発育性抗酸菌遺伝子改変用ベクターを開発した後、これを用いて、GFP(green fluorescence protein)発現らい菌株、及び、らい菌の鼻粘膜上皮細胞や血管内皮細胞への侵入因子(mce1A遺伝子)をノックアウト(KO)したGFP発現菌株をマウス内で作製し、GFPを指標に選別するシステムを構築することにある。さらに、この遅発育性抗酸菌遺伝子改変システムより得られたらい菌mce1A遺伝子KO株(gfp+/mce1A-株)と非KO株(gfp+/mce1A+株)の鼻粘膜上皮細胞や血管内皮細胞への侵入・感染効率を、GFP発現による蛍光強度によって比較検討することで、最終的には、ハンセン病の感染様式におけるらい菌mce1A遺伝子の役割を明らかにすることが目的である。 平成23年度は、GFPらい菌株作製システムを構築するため、遅発育性抗酸菌遺伝子改変ベクターの構築に注力した。作製した数種のベクターを電気穿孔法によりらい菌へ導入し、マウスへ接種・培養した後、GFP発現を指標にしたFACS解析法による遺伝子改変株の選別を行った。現在、上記により得られたらい菌株を遺伝子レベルで解析し、改変ベクターのらい菌への導入効率を解析中である。 同時に、得られたGFPらい菌株(gfp+/mce1A+株)の鼻粘膜上皮細胞や血管内皮細胞への侵入・感染効率を検討するために必須である、Mce1A蛋白活性領域に対するモノクローナル抗体(MoAb)を合成ペプチドを用いて作製した。現在、作製したモノクローナル抗体を用いて、Mce1A蛋白外膜表示大腸菌の鼻粘膜上皮細胞や血管内皮細胞に対する侵入抑制効果を検討中である。なお、これに先立ち、Mce1A蛋白外膜表示大腸菌の血管内皮細胞への侵入活性については、国際微生物学会、日本免疫学会及び日本研究皮膚科学会にて学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
震災後に実施された実験設備の電力停止や計画停電により、実験を計画通りに遂行出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、平成23年度の遅れを取り戻すため、遺伝子改変ベクターのらい菌への導入効率の確認、及び、作製したMce1A蛋白活性領域に対するモノクローナル抗体(MoAb)を用いたMce1A蛋白外膜表示大腸菌のヒト細胞に対する侵入抑制効果の検討を急ぐ。 上記を解決した後、らい菌mce1A遺伝子KO株(gfp+/mce1A-株)の作製へと移り、最終的な目標である菌体レベル(gfp+/mce1A+株)でのヒト細胞へのuptake assayを行い、MoAbによるこれららい菌のヒト細胞への侵入抑制効果を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、物品費用として主に研究試薬、正常細胞及びマウス購入費用として約750,000円、また、研究打合せ費用として200,000円などを予定する。
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