2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659556
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 秀人 愛知医科大学, 付置研究所, 教授 (90240514)
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Keywords | プロテオグリカン / バーシカン / 遺伝子改変マウス / 細胞外マトリックス / 毛包 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細胞外マトリックス(extracellular matrix、以下ECM)の巨大コンドロイチン硫酸プロテオグリカンとして知られるバーシカン(versican、Vcan)の毛包形成と維持における役割を解明することである。 当初の予定したタモキシフェン誘導性CAG-CreER;Vcan<flox/flox>系のVcanバーシカンコンディショナルノックアウト(cKO)マウスを用いた実験は実験群の調製が困難なため断念した。そこでCre発現アデノウイルス(Ad-Cre)の真皮内注入によってVcan発現を局所的に欠失させる実験系の樹立を試みた。Rosa26レポーターマウスとの交配にて得られたVcan<flox/flox>;Rosa26マウスにAd-Creを真皮内注射したところCre酵素の発現とVcan発現の欠失が確認できた。そこで4-6週齢のVcan<flox/flox>マウス背部の毛髪を抜毛し、Ad-Creあるいは対照群としてAd-GFPを真皮内注射し毛包形成の差異の有無を検討したが毛髪の生え方に有意差は認められなかった。条件を変える等して検討を繰り返したところ、毛髪の時期(anagen、catagen、telogen)によって真皮の厚さが異なりtelogenの時期の真皮内注射が技術的に難しいこと、anagen期にAd-Creを真皮内注射しても毛乳頭細に感染させることが難しいことがわかった。 現在、毛乳頭特異的に発現するCor-Creマウスを導入したCor-cre;Vcan<flox/flox>マウス系にて本研究の遂行か否かを検討している。Corin (Cor) は胎生期心臓においても発現することから同cKOマウスが心形成異常により胎生致死となることが懸念される。心臓における発現レベルが低値か或いは発現部位がVcan発現部位を異なることが確認できれば同マウス系を導入し本研究を推進したい。
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Research Products
(8 results)