2012 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル通信理論を応用した新しいタギングMRI撮像法の開発
Project/Area Number |
23659585
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 哲也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00209561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 晃 立命館大学, 生命科学部, 教授 (60252491)
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Keywords | MRI / タギング / デジタル通信理論 / 運動解析法 |
Research Abstract |
本研究では、心臓の壁運動解析に用いられるタギングMRI画像において、明暗を繰り返すタグを0,1の二値からなる数列ととらえることにより、二値化情報を扱うデジタル通信技術の画像解析への適用を可能にし、画素値に依存しない処理によって革新的な運動解析法を確立することを目的とする。研究初年度は、タギングMRIパルスシーケンスの臨床用MRI装置への実装とシミュレーションによるタグパターンの最適化設計を行い、タグの付与による画素値の二値化を実現するための画素サイズに等しい幅を持つタグ生成を実現するとともに、画素に対する相対的な位置の微調整を行う手法を考案し実証した。また、異なるタグパターンによる複数の撮像が必要であるという本手法の臨床応用への大きな欠点に対し、タグの空間的展開を工夫することによる解決法を提案した。 研究の最終年度である平成25年度には、タグの2次元展開に関するシミュレーションに基づき、信号解析を行う際にも効率的な2次元タグパターンを臨床用MRI装置に実装し、ファントムを対象とする実証実験を行った。この2次元タグパターンは、タグの暗部が画素サイズと同幅で、タグの明部は画素サイズの整数倍の幅を有するもので、1回の撮影で得られた2次元タグ画像に対してデジタル画像の基本的な処理の一つであるフィルター処理を適用し、注目画素とその隣接画素の明暗を判定することにより、高速かつ容易に画素位置の解析が可能であることを確認した。2次元に展開するタグ暗部の交点(格子点)では完全な暗部とはならず、変位量が画素サイズ未満の場合には判定誤りを生じる可能性があるという問題点を残すものの、タグの付与を画素値の二値化とみなして運動解析を行う革新的な撮像法の確立という研究目的は達成できたといえる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Synthesis and functional evaluation of chiral dendrimer–triamine-coordinated Gd complexes as highly sensitive MRI contrast agents2012
Author(s)
Yuka Miyake, Yu Kimura, Syungo Ishikawa, Hiroshi Tsujita, Hiroki Miura, Michiko Narazaki, Tetsuya Matsuda, Yasuhiko Tabata, Tetsuya Yano, Akio Toshimitsu, Teruyuki Kondo
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Journal Title
Tetrahedron Letters
Volume: 53
Pages: 4580-4583
DOI
Peer Reviewed
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