2012 Fiscal Year Annual Research Report
電子常磁性共鳴法を用いる複数分子同時イメージング法の開発
Project/Area Number |
23659592
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
藤井 博匡 札幌医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70209013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江本 美穂 札幌医科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10578735)
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Keywords | EPR / 複数分子 / イメージング / 生理機能 |
Research Abstract |
本年度(平成24年度)の研究としては、「複数分子同時イメージング法による生体機能の画像化」研究を実施した。①プローベの開発:H24年度の研究では、まず生体機能画像化を目指したナイトロオキシドレポーター分子の合成を行い、ファントムでの原理実証研究を実施した。生体機能を画像化するプローベ合成については、研究助言を頂いているオハイオ州立大学Khramtsov教授の指導の下でプローベの合成を実施した。 同時画像化を目指す生体機能としては体内pHで、体内のpHをEPR法で測定可能なプローベを数種類合成した。生体内毒性を考えて利用可能かどうか、また、候補プローベの画像化の可能性とその課題点について、現在検討を進めているところである。② 動物実験での実証研究について:ファントムによる試験を通過したプローベをマウスに投与し、複数の生体機能同時イメージング実証試験を実施した。pH感受性プローベとしては5種類合成を試みた。 全てマウス頭部でのEPR信号を観測するところまでは到達した。検討したプローベ5種類のうち4種類は細胞内移行が見られなかった。マウス頭部MRI画像、脳内移行可能ナイトロオキシドと移行できないプローベを用いたEPRイメージング画像を撮像した。申請者の開発した“高速EPRイメージング手法”を駆逐し、脳内外でのpH・酸素濃度の計測を同一個体で行い、それぞれの情報を視覚化する試みを実施した。pH情報と酸素濃度pO2情報を取得出来る段階に達した。 病態モデル動物として炎症モデル動物を利用した。組織内pHおよび脳内酸素濃度が正常マウスと比較検討しており、抗炎症剤の投与での治癒効果視覚化が可能だというデータを得ている。更なる検討を目指している。
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Research Products
(1 results)