2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規血管新生阻害物質DBP-mafの癌治療への応用
Project/Area Number |
23659611
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 成昭 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70190402)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 誠司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90467506)
濱田 吉之輔 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10362683)
|
Keywords | 血管申請 / マクロファージ / がん治療 |
Research Abstract |
本研究は新規の血管新生阻害物質DBP-maf(Vitamin D binding protein-macrophage activating factor)による癌の治療を目的とした研究である。DBP-mafは血管新生阻害作用に加えて、マクロファージの活性化作用も認められ、両者が抗腫瘍効果に寄与していると考えられる。昨年度、in vivo実験において、ヌードマウスで肝癌細胞株PLC/PRF/5を接種して作成した腫瘍に対してDBP-mafの投与により腫瘍の増殖が著明に抑制することを示した。そこで、今年度はヌードマウスに膵癌細胞株BX-PC細胞を皮下接種し、腫瘍体積が100mm3の時点からDBP-maf 4ng/mlを連日投与した(コントロールはPBSを投与)。投与3-4週間後、コントロール群に対して、DBP-maf投与群では腫瘍体積は約40%減少し、肝癌同様に膵癌の増殖に対してもDBP-mafは抑制作用を持つことが示された。腫瘍組織の免疫組織学的検討により、DBP-maf投与群では血管新生が抑制されていること、腫瘍体積の減少は主としてアポトーシスによることが示された。マクロファージ数の増加は有意ではなかった。また、今年度はin vivoの血管新生評価系を用いて、DBP-mafの作用の検討を行った。その結果、Aorta ring assay、DASアッセイ、マトリゲル・プラークアッセイのいずれのアッセイにおいてもDBP-mafは著明に血管新生を阻害した。以上から、DBP-mafは主として血管新生阻害作用により腫瘍増殖を抑制すると考えられた。
|
-
[Journal Article] A Dominant-Negative FGF1 Mutant (the R50E Mutant) Suppresses Tumorigenesis and Angiogenesis.2013
Author(s)
Mori S, Tran V, Nishikawa K, Kaneda T, Hamada Y, Kawaguchi N, Fujita M, Takada YK, Matsuura N, Zhao M, Takada Y
-
Journal Title
PLoS One
Volume: 8
Pages: e57927
DOI
Peer Reviewed