2011 Fiscal Year Research-status Report
革新的実時間的自動手術支援ロボットナビゲーションシステムの開発
Project/Area Number |
23659613
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
杉本 真樹 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 特命講師 (70398733)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | 手術支援 |
Research Abstract |
手術支援画像のコンピュータ解析ソフトウェアとモーションセンサを開発した。臨床前試験として、生体ブタを用いて空間分解能を検討し、臨床試作品を製作した。1.双方向的画像支援装置の開発コンピュータワークステーションと医用画像解析ソフトウェアを用いMDCT・MRIから得たデータを仮想現実解剖へ立体構築し画像支援とした。生体内管腔臓器の撮像を鮮明化するため、MDCT・MRI撮像時に気化二酸化炭素法を消化管、肝胆道、膵管、尿管、卵管、血管脈管などの管腔臓器内へ投与し、撮像した。これに経静脈的造影剤投与を同時に行い、高解像度の画像ボリュームデータをDICOM規格にて獲得し再構築した。画像解析は、申請者がジュネーブ大学との開発に関与しているアプリケーションOsiriXを使用した。オープンソースの3Dイメージングライブラリと高度なセグメンテーション用ライブラリ、および3D処理、解析系のツール、領域抽出フィルタ群を利用することで、三次元画像解析のプログラム開発を迅速化最適化した.2.センシング技術による制御装置の開発 磁気センサ(Aurora)にて画像撮像時の位置姿勢と臓器歪みを計測し、速度精度、傾斜精度、レンジ幅を改善し、転送データの欠落を補完した。このセンシング技術を応用し、ロボット手術における術者の動作と手術器具、患者の動きや歪みを検出し統合するアプリケーションを開発中である。加速度回転センサの改良およびジャイロセンサーの開発は、磁気センサ開発終了後に持ち越しとした これらを治療デバイスおよび内視鏡機器の動作により発生する変化へ統合し,位置・姿勢をナビゲーション座標系の中にマッピングし, 3D画像として、実時間的に融合する技術の基礎的構築を行った。さらに術野体表や対象臓器などの治療目的部位へ直接投影し実態観察できる画像支援システムを開発中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部のセンサー系開発に時間がかかり、加速度回転センサーの開発が遅れ気味である。その代償として、磁気式ナビゲーションはよく機能し、順調に開発が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に得られた結果を基にして、手術支援ロボットでのモーションセンサーによる手術動作解析ソフトウェアを開発する。これらをナビゲーションと重畳表示させ、且つロボット手術操作へ反映可能な自動手術システムを開発する。動物実験と試作機製作を行い、可能ならば臨床評価を行う。 手術支援ロボットにおいて、磁学的センサを利用し磁気コイルを患者臓器へ装着し、術操作で生じた歪み検出に利用し、これらの演算値をワイアレスにナビゲーションパラメータへ変換し、リアルタイム追従機能として同期統合する。これにより手技中に生じる臓器の歪みを補正後、実時間的にナビゲーションへ統合させ、手技の変化に対応できる、双方向的画像支援装置とする。これには磁場座標系におけるデバイス位置、体腔内コイル位置の検出が必須であり、新たな磁気マーカーの作製、位置検出方法、得られたデータから空間座標および姿勢の算出、解析された位置・姿勢情報を反映した画像重畳表示整合処理ソフトウェアを開発する。これまでに、静止画像重畳に成功している。本研究では、動画において三次元ナビゲーションシステムを開発し、臨床前の試作品を作製する。 これらの得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
センサー系デバイス開発費、データ解析ソフトウェア開発費、及び国内外学会発表時の旅費諸経費を計上する予定である。一部のセンサー系開発に時間がかかったため、当該年度より発生した繰越額は、翌年度予算と合わせて使用予定である。
|