2012 Fiscal Year Annual Research Report
小動物モデルとしてのHCV感染性マウスの作製とその応用
Project/Area Number |
23659645
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
呉 一心 浜松医科大学, 医学部, 助教 (60283363)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / 感染 / 侵入 / CD81 / SCAVRB1 / Claudin 1 / Occludin / NPC1L1 |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス (HCV) の侵入に関わる4因子、CD81, SCAVRB1, CLDN1, OCLNを肝細胞特異的に発現させたトランスジェニックマウスを作成した(CCSOマウスと以後呼ぶ)。このマウスから調製した初代肝細胞にHCVppを感染させたが、ウイルスの侵入は起こらなかった。また、4因子をマウスNIH/3T3細胞に発現させた永久株では、HCVppは侵入できることから、4因子の機能に問題ないことがわかる。そこで、マウス肝細胞に阻害蛋白質がある可能性と新たにヒトの因子(第5因子)が必要である可能性を検討するために、Huh7.5.1細胞にマウスCd81蛋白質発現ベクター、マウスOcln蛋白質発現ベクター、ヒトNPC1L1蛋白質をノックダウンさせるベクターを発現する絵永久株を樹立した。これらの永久株細胞にHCVppを感染させると、Cd81発現細胞では30%の、Ocln発現細胞では20%の、NPC1L1ノックダウン細胞では50%のHCVの侵入阻害が観察された。これらの結果は、マウスCd81蛋白質とマウスOcln蛋白質はHCVのヒト肝細胞への侵入を阻害すること、およびヒトNPC1L1蛋白質はHCVのヒト肝細胞への侵入を促進すること、が明らかになった。 現在、HCVが侵入できるヒトHuk7.5.1細胞から抽出したmRNAを用いて、レンチウイルスライブラリーを作成した。これをCCSOマウスから分離した初代肝細胞に感染させ、HCVppが侵入する新規遺伝子のクローニングを行っている。
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Research Products
(3 results)