2012 Fiscal Year Annual Research Report
癌臓器特異的転移とその制御を目指した二光子レーザー顕微鏡下生体内イメージング
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23659646
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
森本 雄貴 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), リサーチアソシエイト (30586764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 光司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10345986)
井上 靖浩 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20324535)
溝口 明 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90181916)
楠 正人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50192026)
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Keywords | 癌臓器特異的転移 / 二光子レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
担癌マウスにおける肝転移モデルの肝転移巣と非担癌マウスにおける肝転移モデルの肝転移巣の増殖パターンを二光子レーザー顕微鏡下生体内観察にて形態学的に評価すし、癌臓器特異的転移の病態解明を目指した。 同種移植モデル:RFP標識マウス大腸癌細胞株(SL-4)をGFP標識マウスに移植したモデルと異種移植モデル:RFP標識ヒト大腸癌細胞株(HT-29)をGFP標識ヌードマウスに移植したモデルのどちらも、皮下移植腫瘍の増殖スピードが肝転移巣増殖スピードより速く担癌マウスにおける肝転移モデルを確立することができなかった。皮下移植腫瘍形成後の肝転移巣形成と増殖パターンを解析するためには、皮下移植癌細胞数と皮下移植後の肝転移モデル作成時期をさらに検討する必要がある。 RFP-SL4 をGFPマウスの脾臓に移植した肝転移モデルでは、肝類洞内の癌細胞に血小板が付着しtumor cell induced platelet aggregation (TCIPA)が観察された。RFP-HT29 をGFPヌードマウスの脾臓に移植した肝転移モデルでも観察できたが、同種移植モデルのほうがTCIPAは著明であった。In vivo metastasis assayで転移抑制効果が報告されているヘパリンを癌細胞移植前に投与するとRFP-SL4による同種移植モデルでは肝転移抑制効果を認めた。5-FU, CPT-11に対する肝転移巣反応性は形態学的には差を認めなかったが、癌細胞自体は断片化、膨化、細胞内空胞が観察できた。また、間質反応としてマウス由来のGFP発現腫瘍血管では内皮細胞障害を示唆する血小板凝集と内皮細胞への付着が観察できた。 皮下移植腫瘍形成後(担癌マウス)の肝転移巣形成(臓器特異的転移)と増殖パターンを二光子レーザー顕微鏡下生体内観察にて形態学的に解析するためには更なる検討が必要である。
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Research Products
(3 results)