2011 Fiscal Year Research-status Report
仮説「血液凝固・IFNγ・PAI-1は肝線維化・発癌機構を制御する」の提唱と検証
Project/Area Number |
23659660
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
宇山 直樹 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (70402873)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
西口 修平 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10192246)
善本 知広 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60241171)
近藤 祐一 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70567213)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際情報交流 / 肝線維化 / IFN-γ / PAI-1 |
Research Abstract |
*仮説「血液凝固・IFNγ・PAI-1は肝線維化・発癌機構を制御する」の提唱と検証を目的とし、研究を行った。平成23年度はまず研究計画書に記載した通り、マウスの胆管結紮(以下BDL;Bile Duct Ligation)によるマウス肝線維化モデルを用いて実験を行った。スクリーニングとして野生型マウス(C57BL/6J)の胆管を結紮し、3時間後、6時間後、24時間後、3日後、7日後の血清ビリルビン、ALT濃度を調べたところ、3日後をピークにいずれも上昇を認めた。また、RT-PCRによるmRNA解析において24時間後、3日後、7日後、3週間後のIFNγ、PAI-1、tPAの発現をみたところ、IFNγに関してはBDL群とコントロール群において差を認めなかったが、PAI-1、tPAに関しては7日後をピークにいずれも有意差をもってBDL群で遺伝子発現を認めた。肝臓の病理組織学的検討は、HE染色ではBDL群において肝壊死所見を認め、Sirius-Red染色ではBDL群において胆管周囲の線維化を認めた。以上の結果より、BDLによる肝線維化モデルではPAI-1、tPAが線維化に何らかの形で関わっているが、IFNγの関与は少ない可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は胆管結紮マウス肝線維化モデルにおいてIFN-γ、PAI-1、tPAの関与を確認しえた。今後は各種ノックアウトマウスを用いてさらなる検定を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
TAK KOマウスとPAI-1との二重KOマウスを作製して肝線維化・肝癌発癌の有無につき検索する予定である。現在教室の石亦宏(現サンディエゴ大准教授)に二重KOマウスの作製を依頼しており、出来しだい輸入し上記実験を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究遂行にあたり、各種ノックアウトマウスの作製費、維持費および蛋白・遺伝子発現解析費、組織学的研究費として使用する。また、研究成果を国海外で発表、また最新の研究情報を収集。発表するための旅費として使用する。また、米国サンディエゴ大学・ボストン大学と連携して研究を進めるため、研究データ討議・ミニシンポジウム開催などを行いたい。
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