2012 Fiscal Year Research-status Report
マルチモダリティ画像融合疑似触覚手術シミュレーションとナビゲーション装置の開発
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23659679
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
鎌田 恭輔 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80372374)
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Keywords | ニューロナビゲーション / 脳幹 / 脳機能画像 / バーチャルリアリティ / フォースフィードバック |
Research Abstract |
脳幹部近傍病変の手術には、狭い手術野内で重要構造物の位置関係把握と精密かつ、愛護的な操作が必要である。より安全な脳幹近傍部病変の手術のためforce feedbackを伴う詳細な手術シミュレーションとシミュレーション画像とリンクしたニューロナビゲーション装置を開発する。32チャンネル3TMRIを導入し、高い信号・雑音比の脳神経画像、拡散強調画像、機能MRI検査を可能とした。さらに三次元プリンターにMRIデータを転送することで、擬似モデル(ファントム)を作成した。その後ファントムによる高分解能MRIの歪み検証を行い、その測定誤差はおよそ1.0mm程度であった。特に磁場中心部ではその測定誤差は0.5mmとより誤差が少ないことが判明した。WEBカメラにより手術室内に貼り付けたマーカー、天井壁を三次元的に認識させることにより、顕微鏡、手術機器の位置を認識する。本システムはWEBカメラのみであるため、従来法に比べて簡便に位置情報を計測できる。その一方では小型赤外線トラッキング装置も購入し、WEBカメラに加えて、さらに精度の高いナビゲーションを行えるようにした。様々な機能情報などを顕微鏡内スコープに投影もできるように、小型赤外線トラッキング装置により、連続した顕微鏡位置計測も行い、顕微鏡下ナビゲーションも行っている。その一方で手術中のブレインシフト補正のためにハイブリッド手術室にある術中CT画像をナビゲーションに転送することも可能とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
32チャンネル3TMRIを導入し、高い信号・雑音比の拡散強調画像、機能MRI検査を可能とした。さらにPrababilistic mapによる自由度の高いtractographyを作成、ニューロナビゲーション装置に転送可能とした。また、大阪大学と旭川医科大学をインターネット回線で結び、フォースフィードバック機能をもつデバイスを共有して遠隔操作によるバーチャルリアリティ手術を可能とした。また、WEBカメラにより手術室内に貼り付けたマーカー、天井壁を三次元的に認識させることにより、顕微鏡、手術機器の位置を認識する。本システムはWEBカメラのみであるため、従来法に比べて簡便に位置情報を計測できる。その一方では小型赤外線トラッキング装置も購入し、WEBカメラに加えて、さらに精度の高いナビゲーションを行えるようにした。様々な機能情報などを顕微鏡内スコープに投影もできるように、小型赤外線トラッキング装置により、連続した顕微鏡位置計測も行い、顕微鏡下ナビゲーションも行っている。その一方で手術中のブレインシフト補正のためにハイブリッド手術室にある術中CT画像をナビゲーションに転送することも可能とした。今後の課題は擬似触覚を与えるためのデバイスを作成して、より実手術に近いフォースフィードバックを再現できることを目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
①ポリゴン化した融合画像と疑似触覚誘発用デバイスとForce feedbackデバイスによるVR手術。②WEBカメラ認知型Computer Vision, レーザー距離計、赤外線トラッキングなどの複数の装置を組み合わせて、焦点距離を考慮して顕微鏡鏡筒位置、手、手術機具などすべての物体位置登録可能な顕微鏡-ナビゲーション融合装置を作成する。また位置データはワイヤレスによりノート(パッド)型コンピュータ上にナビゲーション画像を表示する。③特殊画像処理1(歪み補正) ナビゲーション装置の課題である脳組織の偏位(brain shift)は、Computer Visionによる基準位置を再登録して術前画像の非線形変換による補正を可能とする。この変形には術前の画像のポリゴン化が応用できる。④特殊画像処理2(電気生理) 脳表写真の非線形テクスチャをナビゲーション画像に貼り付けて、覚醒下手術中ECSマッピング表示、リアルタイム周波数処理による認知課題遂行下ECoGによる脳活動表示などの電気生理モニタリングの描画を行う。⑤特殊画像処理3(白質画像)従来のfiber tracking法に加え、確率論的マップ(Probabilistic map)による脳神経を含む詳細な脳内線維の画像化、⑥特殊画像処理4(脳血流) 術中インドシアニン(ICG)静注による血管の蛍光輝度変化から平均通過時間(MTT)、脳血管床(CBV)の潅流情報を自動計算して、ナビゲーション、顕微鏡に位置登録、表示を可能とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
顕微鏡接眼レンズ側に作成した三次元データ、2次元データを表示して、自然光画像と融合するようにする予定です。このための光ファイバー、画像投影装置を購入する。
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Research Products
(35 results)