2013 Fiscal Year Annual Research Report
悪性グリオーマに対する血管内皮前駆細胞を利用した自家細胞療法の開発
Project/Area Number |
23659689
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
中林 博道 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (70346716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 託 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (10294547)
中谷 善彦 国際医療福祉大学, 薬学部, 助教 (40582169)
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Keywords | 悪性グリオーマ / 血管内皮前駆細胞 / TRAIL / biotin-avidin |
Research Abstract |
1. ヒト血管内皮前駆細胞の改変 1)遺伝子的細胞改変: まずpCMV-AC-GFPのマルチクローニングサイトにhuman soluble TRAIL と full length human TRAIL をインサートしたベクターを構築した。ヒト血管内皮前駆細胞(human endothelial colony forming cell: HECFC)を用意し、先に構築したベクターを用いて遺伝子導入を試みた結果、1割程度の細胞にGFP蛍光の発現を認め遺伝子導入が確認された。次いでTRAIL遺伝子が導入されたHECFCにおいてTRAIL分泌の有無をELISA に測定したところTRAIL分泌が確認できた。さらにTRAIL遺伝子導入HECFCをヌードマウスの尾静脈から血管内へ投与したところ脳への移行を確認した。 2)ビオチン―アビジンを使った細胞改変: HECFCを用いて細胞修飾を試みた。Sulfo-NHS-biotinを単層培養したHECFC の培地へ加え、細胞表面にビオチンを付加した。次いでアビジンを加えて細胞表面のビオチンにアビジンを付加した。一方でTRAILタンパクを精製した上でビオチン化し、このビオチン化したTRAILタンパクを先ほどのアビジン付加したHECFCの培地へ加えた。その後、単層培養したHECFCを分散させた上で抗TRAIL抗体にて蛍光免疫染色を行ったところ細胞表面に蛍光を認め細胞表面にTRAILタンパクが付加されたことを確認した。 2. タンパク導入による幹細胞の増殖能の向上: 細胞通過シグナルであるTAT配列、エンドソーム離脱シグナルであるHA2 配列、核移行シグナルNLS、エピトープ・タグであるtag 配列、そしてヒトのsurvivinタンパクの融合遺伝子配列を人工的に作成した。この人工遺伝子から大腸菌によるタンパク合成を試みているが現在までのところ成功していない。 3. 新規抗腫瘍性物質のヒト悪性グリオーマ細胞に対する効果: Apigenin、NF-κB Activation Inhibitor IVならびにS14161がグリオブラストーマ細胞の腫瘍活性を抑制することが示された。
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Research Products
(2 results)