2012 Fiscal Year Annual Research Report
逆転の発想による脳動脈瘤塞栓治療用カバードステントの開発
Project/Area Number |
23659701
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Research Institution | 独立行政法人国立循環器病研究センター |
Principal Investigator |
中山 泰秀 独立行政法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (50250262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 謙吉 関西大学, 付置研究所, 研究員 (30029186)
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Keywords | ステント / 脳動脈瘤 / 微細孔 / カバードステント |
Research Abstract |
これまで我々は、ステント外周に対して、微細な孔(マイクロ孔)を多数開けた薄膜で一体化させた微細孔化カバードステントを開発し、動脈瘤治療への有効性を示してきた。一般に、瘤口を塞ぐためには孔は小さい必要があり、逆に孔を大きく多くすると側枝の残存や内膜肥厚の抑制には有利であるが、瘤内への血流速度が早くなるため塞栓できずにカバー材の意味が無くなるとのジレンマが生じていた。しかし不思議な事に、孔をある程度の大きさにすることで、瘤内の血流を停滞させることが可能であることを可視化回路での実験で見いだした。大きな孔が瘤内の流れを止めるという常識を打ち破る新しい発見に基づいて、本研究では流体力学的拍動流回路にてカバーフィルムに開ける孔の大きさ、形、面積の最適設計を行い、動物を用いて実験的に作製した動脈瘤にて検証を行うことを目的とした。 本年度では、作製したカバードステントを用いて動物実験による検証を行った。犬や兎に実験的に動脈瘤を作製し 、ステント留置による血流の変化をアンギオ上で確かめた。短期観察によって血栓性と塞栓性を確かめ、長期観察によって組織化することを確認した。
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