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2011 Fiscal Year Research-status Report

細胞を用いた成長軟骨帯の再生

Research Project

Project/Area Number 23659721
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

吉川 秀樹  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60191558)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 樋口 周久  大阪大学, 保健センター, 助教 (40432421)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords成長軟骨帯 / 成長軟骨帯再生 / 早期成長軟骨帯閉鎖 / 3次元間葉系細胞由来組織
Research Abstract

本研究で行っている、3次元間葉系細胞由来組織を用いた成長軟骨帯再生は、移植に使用する間葉系細胞由来組織をIn Vitroで軟骨様組織に誘導することは行わず、損傷した周囲の正常な成長軟骨帯から分泌される様々な成長因子によって分化誘導を行うことをコンセプトとしている。これまでの研究で、成長軟骨帯欠損モデル(6週齢New Zealand White Rabbitの脛骨近位成長軟骨帯内側に直径3mm、深さ5mmの成長軟骨帯欠損)に対して、3次元間葉系細胞由来組織の移植により、欠損部修復過程でおこる骨端と骨幹端との間の骨橋架橋の形成を抑制し、骨の変形を防ぐ事を示している。さらに、3次元間葉系細胞由来組織の移植は、骨橋架橋形成予防のみならず、成長軟骨帯様の組織により修復されている事を示した。移植された3次元間葉系細胞由来組織部分はサフラニンO染色にて染まる軟骨様基質で満たされ、一部では成長軟骨帯に特徴的な細胞の柱状構造も認められた。したがって、3次元間葉系細胞由来組織の移植により、成長軟骨帯の再生への手掛かりをつかむことができたと考えられる。一方、これらの実験モデルは、臨床的には成長軟骨帯損傷を想定したモデルにあたり、出現しうる骨の変形を予防する効果を示したものである。しかし、実際の臨床においては、成長軟骨帯損傷後の骨橋架橋による早期成長軟骨帯閉鎖が問題となり、これを模倣する実験モデルも作製し、3次元間葉系細胞由来組織の移植実験も開始し始めている。成長軟骨帯欠損モデルにて骨橋架橋を作り、脛骨変形出現後、骨橋切除・3次元間葉系細胞由来組織移植を行う実験系にて予備実験を開始している。この実験において、3次元間葉系細胞由来組織移植による脛骨変形の矯正も確認している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までに3次元間葉系細胞由来組織を用いた成長軟骨帯再生は、単純な成長軟骨帯欠損モデルにおける3次元間葉系細胞由来組織移植の脛骨変形予防効果の結果が得られていることから、最低限のレベルの実験結果が得られていると考えられる。さらに、このうち3次元間葉系細胞由来組織移植により成長軟骨帯様組織の再生が認められるため、当初の目的である成長軟骨帯再生の手がかりをつかむことができたと思われる。現時点では、この成長軟骨帯再生の機序の解明のためのウイルスを用いた実験系の確立を進めており、おおむね研究計画どおりに研究は進行している。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究は、大きく2つに分けて進めていく予定である。第1点目は、3次元間葉系細胞由来組織移植による成長軟骨帯再生の機序の解明である。これは、移植する間葉系細胞をウイルスなどによりマーキングを行い、移植細胞を中心とした組織の移植後の経時的変化を示していくことである。この実験により再生した成長軟骨帯がドナー由来の組織であるか、レシピエント由来であるかを証明できると考える。第2点目は、より本研究の実験を臨床に近づけるために、成長軟骨帯欠損モデルにて骨橋架橋を作り、脛骨変形出現後、骨橋切除・3次元間葉系細胞由来組織移植を行う実験系を用いて研究を進めることである。臨床的には、成長軟骨帯損傷後の骨橋架橋による早期成長軟骨帯閉鎖、およびその後の著明な変形が問題となる。この問題を解決するために、上記実験系を用いて3次元間葉系細胞由来組織移植による成長軟骨帯再生および変形矯正を目指して研究を進めることになる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費の使用は、大きく分けて2つとなる。第1は、実験動物(6週齢New Zealand White Rabbit)の購入費およびその飼育費・3次元間葉系細胞由来組織作成のための細胞培養関連費・再生成長軟骨帯を中心とした骨組織の組織学的および画像的な解析のための関連費などを含む消耗品のための費用である。第2は、これまでの結果および次年度の結果を含めて国内外での成果発表のための費用となる。ただし、研究の進行具合により、実験追加をおこなう可能性も考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Treatment of Partial Growth Arrest Using an2012

    • Author(s)
      Kiyoshi Yoshida, MD, Chikahisa Higuchi, MD, PhD, Akio Nakura, MD, PhD,
    • Journal Title

      Journal of Pediatric Orthopaedics

      Volume: 32 Pages: 314-321

    • DOI

      10.1097/BPO.0b013e31824afee3

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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