2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659771
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
木暮 圭子 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00598609)
|
Keywords | cAMP / AM / LH-R / 子宮収縮 / 炎症 |
Research Abstract |
幼若ラットにPMSG-hCGを投与する排卵誘導実験において、子宮におけるLH-R mRNAの減少を認めたが、このとき同時にメバロネートカイネース(Mvk)を測定するとPMSG投与後に上昇後減少するパターンを示し、子宮においても卵巣同様に本酵素がレセプターmRNAに対して結合蛋白として働き、LH-R mRNA発現を減少させている可能性が考えられた。子宮LH/hCG受容体の機能をみるため、細切した子宮にhCGを添加した後cAMP産生を測定すると量依存的にcAMPの上昇がみられ、本レセプター蛋白が機能を持つことが示された。 子宮収縮と局所の炎症の関係が検討され、サイトカインの関与が報告されている。このため、我々は顆粒膜細胞をモデルとしてサイトカインを作用させた時のLH-Rの変化を検討した。TNFαはLH-Rの発現を減少させるが、IL-6はLH-Rの増強の方向に働くことがわかった。それぞれのメカニズムについて検討し、TNFα、IL-6共に転写のレベルで作用していることが推測された。 本年は、IL-6の作用がLH-Rの発現を促進することが判明したので、そのメカニズムを検討する目的でErk1/2とSTAT3の特異的インヒビターを用いて実験を行った。結果としてErk1/2のインヒビターでは抑制する傾向にあったが、有意な作用ではなかった。一方、STAT3のインヒビターはIL-6の作用を強く抑制することがわかった。このため、IL-6はSTAT3の経路を介してLH-Rの発現を増強する可能性が判明した。一方、アロマターゼ活性を同時に抑制することから、子宮におけるIL-6の作用については、その他の因子に関して網羅的に検索する必要があると思われた。
|
Research Products
(2 results)