2012 Fiscal Year Research-status Report
腫瘍増殖型ウイルスを用いた血中循環がん細胞の検出と卵巣癌再発予測への応用
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23659775
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
京 哲 金沢大学, 医学系, 講師 (50272969)
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Keywords | 血中循環がん細胞 / 婦人科癌 / 増殖型アデノウイルス / GFP |
Research Abstract |
本研究では患者の血液検体に、GFP遺伝子を組み込んだテロメレース特異的増殖型アデノウイルス(OBP-401)を感染させ、GFP発光する細胞を検出することで簡便に血中の循環癌細胞(Circulating Tumor Cell: CTC) を可視化して検出する技術を開発し、これを卵巣癌の再発モニタリング等に応用することを目的としている。予備実験にてOBP-401の至適感染条件(濃度、時間など)、CTC検出の感度、特異度を明らかにすることが出来た。また偽陽性の主因である白血球による非特異的GFP発光のCD452重染色による除外法をほぼ確立し得た。実際の患者検体からも婦人科癌の約40%にCTC検出を認めた。婦人科腫瘍の進行期や組織型などのclinicopathological characteristicsとCTC検出の間に有意な相関は認めなかった。一方、化学療法などの治療に奏功した群ではCTCの消失またはCTC数の減少を認めるのに対し、治療抵抗群ではCTC数の増加あるいは不変を示し、CTCが治療効果の判定因子となり得る可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体を用いたCTC検出法を確立し、その応用法にまで踏み込んだ段階に達している。
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Strategy for Future Research Activity |
CTCを再発予測因子として確立できないか、多数症例のfollow up成績から検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
節約に努め、安価な試薬を購入できたため、未使用分が生じた。差額分については、次年度使用する、臨床検体を用いたアッセイに関わる試薬、消耗品の購入に充当する予定である。
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Research Products
(1 results)