2011 Fiscal Year Research-status Report
正常と腫瘍性の子宮平滑筋幹細胞の単離と両者の比較解析:新規治療法の開発に向けて
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23659776
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐野 健司 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50205994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 琢磨 信州大学, 医学系研究科, 准教授 (60359726)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 平滑筋幹細胞 |
Research Abstract |
人子宮平滑筋組織、または子宮平滑筋腫から組織片を採取して、物理的(鋏でできる限り細かく切り刻む)、酵素的(コラーゲナーゼtype IV 0.2%とDNase I 0.05%)に消化分離後、平滑筋細胞の培養を試みた。10%FBS+DMEMで10日から2週間培養後には充分量で純度の高いαSMA陽性かつcalponin陽性の平滑筋細胞が得られたことから、本手法により安定的で線維芽細胞の混在の少ない平滑筋細胞が得られるようになった。この細胞をレゼルピン存在化のヘキスト染色で、SP, MPの分離を試みたところ、低酸素よりも定常の酸素状態で培養した群で、幹細胞が多く含まれるとされるSP分画がより多く得られた。しかしながら、分取後の間葉系細胞stem cell用培養試薬では低酸素状態でも充分な増殖が得られなかった。初期培養を省略して、平滑筋細胞を同様な方法で物理的、酵素的に分離して、単細胞化した直後に、SP, MPの分離も可能であったが、同様に分取後のstem cell用培養試薬による低酸素培養では充分な増殖が得られなかった。同じ材料を使用して、間葉系幹細胞のマーカーとされるCD271の発現も併せて検討した。FACS解析では、数パーセントの割合でCD271陽性細胞が含まれていた。次年度の課題として、CD271陽性細胞がSP分画と関係があるのか、またCD271分画の分取、培養を試みたい。さらに、幹細胞の増殖がより早く進むように、SPの細胞量を増やすため、最初の組織量をできるだけ増量して、実験を試みるようにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
人体材料を扱うため、手術日程との調整や採取量の制約があり、実験回数が限定され、条件検討のための充分量の検体が得られていない。子宮平滑筋肉腫については、少ない頻度のため、まだ一度も実験に供せていない。ある程度の培養条件の検討が終了したので、今後、採取量が充分確保可能な平滑筋腫材料で、最終的な至適条件を決定して、平滑筋幹細胞の増殖、遺伝子精製を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
1)検体量が充分に確保可能な平滑筋腫材料を使用して、ヘキスト染色によるSP, MPの分離、またCD271のマーカーでも分離を試みる。2)分取後、一定の増殖をさせた後、間葉系多分化能の検定を行う。3)培養条件が安定的に設定できた後に、増殖させた平滑筋腫、正常平滑筋、平滑筋肉腫の幹細胞の遺伝子を精製する。4)マイクロアレイ解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究が上記の理由により当初計画よりも進行しなかったため、研究経費が安価で済み、次年度使用額が生じた。次年度は上記の研究計画に則って、培養関係や細胞分離用の試薬代、分取後の遺伝子解析代に使用する。1)培養関係試薬培養液、CD271, CD133,ALDEFLUOR, CD44など。 2)遺伝子解析mRNAの分離、精製とマイクロアレイ解析委託。
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Research Products
(4 results)