2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659794
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 壽一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90176339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 隆之 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50335270)
田浦 晶子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70515345)
山本 典生 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70378644)
坂本 達則 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60425626)
北尻 真一郎 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00532970)
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Keywords | 神経トレーサー / ラセン神経節 / 蝸牛神経核 / 細胞移植 |
Research Abstract |
幹細胞を移植細胞のソースとした細胞治療は、iPS細胞研究の発展と共に注目を集めているところであるが、内耳再生研究においては、蝸牛感覚上皮と中枢の蝸牛神経核の間を連絡するラセン神経節の再生が細胞移植による再生の標的として数多くの研究が行われている。われわれを含めいくつかの研究グループがES細胞由来神経前駆細胞移植によりラセン神経節の機能が回復することを報告しているが、その組織学的な裏付けを得ることは困難であった。この障壁を克服するために、効率的に蝸牛と蝸牛神経核の間の神経連絡を可視化する方法を確立することを本研究では目標とした。第一に順行性トレーサーであるBiotinylated Dextran Amine (BDA)を用い、正常モルモットのラセン神経節細胞の蝸牛神経核への投射確認実験を行い、背側蝸牛神経核と内有毛細胞への投射を確認した。次に、ウワバイン局所投与によるラセン神経節変性モデルを作製し、同様の実験を行い、背側蝸牛神経核でのBDA減少を確認した。この結果は、BDAを蝸牛軸のラセン神経節存在部位に選択的に注入することにより、蝸牛-蝸牛神経核間の神経接合を組織学的に定量化できることを示す。電気刺激聴性脳幹反応閾値と背側蝸牛神経核におけるBDA陽性神経細胞数との相関性については、薬物投与や蝸牛への細胞移植による蝸牛内での炎症反応により電気刺激聴性脳幹反応閾値が変化し、有意の相関性を確認することはできなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] J Neurosci Res2012
Author(s)
Sekiya T, Viberg A, Kojima K, Sakamoto T, Nakagawa T, Ito J, Canlon B.
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Journal Title
Trauma specific insults to the cochlear nucleus in the rat
Volume: 90
Pages: 1924-1931
DOI
Peer Reviewed
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