2011 Fiscal Year Annual Research Report
家系内SNP解析による斜視遺伝子座の絞込みと候補遺伝子の特定
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23659811
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松尾 俊彦 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90211565)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 斜視 / SNP解析 |
Research Abstract |
55家系の斜視家系を対象として、今までに斜視関連遺伝子座位として絞り込んだ2箇所の染色体座位である4q28.3と7q31.2をさらに狭めるため、それらの座位のSNP計300個を使って、55家系を対象としてタイピングを行った。SNPの解析には、岡山大学医学部共同実験室に新規に導入された質量分析計を使った。家系内の斜視患者の群と正常者の群の2群に分けて、2群の間で関連解析を行い、両群の間で有意な偏りがみられるSNPを特定することを目的とした。 SNP解析の具体的方法 1)試料となるゲノムDNA 2000年2月、岡山大学医学部倫理委員会で承認された「斜視の遺伝子座を解明する基礎研究」の方法、手順にしたがって、斜視家系の正常者および斜視患者、あるいは、対照としての正常者、斜視患者から収集したゲノムDNAを試料として用いた。具体的には、文書による説明と同意取得の後、末梢血10mlを採血し、密度勾配遠心法によって白血球を分離し、SDSを含むトリス緩衝液で白血球を溶解し、Proteinase K処理で蛋白を分解し、クロロホルム/フェノール分配法によってDNAを抽出し、エタノールによりDNAを析出させた。抽出DNAは、その濃度を測り、連続番号によって匿名化して、-30度冷凍庫に保存している。 2)SNP全ゲノム解析 55家系の斜視家系の斜視患者と正常者を対象として、染色体座位4q28.3と7q31.2の2箇所について、それぞれ100箇所および200箇所のtagSNPを選定して、SNPタイピングを行った。 SNPタイピングは、岡山大学医学部共同実験室に新規に導入された質量分析法に基づくSNP解析装置(Sequenom社)を使った。 3)遺伝統計解析 ゲノム関連解析では、家系内で斜視の表現型を示す群と、斜視の表現型を示さない群に分けて遺伝子多型の頻度を比較する統計解析を行い、疾患感受性遺伝子座(斜視関連遺伝子座)を特定した。
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