2012 Fiscal Year Annual Research Report
ベーチェット病のインフリキシマブ治療不応答性因子の解明
Project/Area Number |
23659815
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水木 信久 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90336579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目黒 明 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60508802)
河越 龍方 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20564800)
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Keywords | ベーチェット病 / インフリキシマブ / 薬剤応答 / 自己抗体 |
Research Abstract |
本研究では、日本人ベーチェット病患者を対象として、自己抗体検出システム(コムギ胚芽無細胞タンパク質合成ロボット)を用いて網羅的自己抗体解析を行うことにより、ベーチェット病におけるインフリキシマブ不応答性に関わるタンパク質をすべて同定する(生化学的アプローチ)。さらに、ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study: GWAS)により得られた遺伝情報をもとにインフリキシマブ不応答性に関わる遺伝子の検索を行う(遺伝学的アプローチ)。 日本人ベーチェット病患者を対象に網羅的自己抗体解析(生化学的アプローチ)を行い、患者群をインフリキシマブ応答群と不応答群(一次無効、二次無効、効果不十分)に層別化して不応答群と有意に相関する自己抗体を検索した結果、インフリキシマブ不応答性に関与する可能性を示唆するタンパク質が複数検出された。得られた結果を検証するため、今後より詳細な解析を実行する必要がある。 また、日本人のGWASデータの情報を用いて遺伝的アプローチにより、インフリキシマブ不応答性に関わる遺伝子の検索を行った結果、複数の遺伝子がインフリキシマブの不応答性への関与を示唆する結果を示した。本解析結果を有効なものにするため、今後症例数を増やして再現性を確認する必要がある。 本研究の成果は、ベーチェット病患者個人個人に応じたより適切な治療法の確立につながり、その医学的意義は大変高いと考えられる。
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