2012 Fiscal Year Annual Research Report
制御性樹状細胞を誘導させたドナー角膜による新しい移植免疫制御システムの開発
Project/Area Number |
23659821
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
熊倉 重人 東京医科大学, 医学部, 講師 (90271296)
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Keywords | 角膜移植 / 制御性樹状細胞 |
Research Abstract |
我々は、既報に則り制御性樹状細胞を作成した。骨髄細胞を採取しGMCSF、IL-10、TGF-bで培養後、LPSにて刺激を加え、制御性樹状細胞を作成した。作成した細胞はMHC-II、CD80、CD86が低発現であった。またCD200R3、IL-10を高発現しており、IL-12は低発現であった。また、in vitroにおけるallogenic T細胞の刺激性は低く、既報通りの制御性樹状細胞であると考えられた。そこでB6マウス骨髄から作成したこの細胞を角膜移植レシピエントに静脈内投与したところ拒絶反応が有意に抑制された。このレシピエントマウスの頸部リンパ節ではFoxp3の発現が増加し、IFN-g産生CD4陽性細胞の数が低下していた。またELISPOT assayにより、レシピエントT細胞のdirect recognitionとindirect recobnition を比較したところコントロールに比較し、direct recognitionとindirect recobnitionの双方が有意に低下していた。本研究結果は、ドナー由来制御性樹状細胞がindirect recobnitionを抑制することをはじめて明らかにした結果となった。 さらに角膜をGMCSF、IL-10、TGF-bを含む培養液にて培養したところ角膜内の細胞はLPS下でもMHC-II、CD80、CD86が低発現のままであった。この結果は角膜内に制御性樹状細胞を誘導できている可能性がある。今後この角膜を用いて角膜移植を行い拒絶反応を抑制できるか否か検討していく予定である。
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Research Products
(3 results)