2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23659823
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金本 真也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20513849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 昌之助 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (70359579)
榊原 謙 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60192085)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 先天性心疾患 / 高周波電位 / 小児開心術 |
Research Abstract |
小児開心術目的で筑波大学附属病院に入院した患者を対象として心電図計測を行うため、筑波大学附属病院倫理委員会に本研究計画を提出、筑波大学附属病院において本臨床研究を実施する承認を得た。この際、倫理委員会より臨床応用前の未承認機器を使用した研究に該当する可能性を指摘され、筑波大学附属病院臨床研究・推進支援センターの指導の下、本研究に関する専門委員会を発足させて研究内容の妥当性および必要症例数を詳細に検討する必要が生じた。当初の計画では小児先天性心疾患20症例および非開心術10症例を対象に計測を行う予定であったが、専門委員会で検討した結果、必要症例数を検討する際に参考となる先行研究データが無いため、まず心電図高周波電位(RMS電位)が小児開心術後の心機能と一致して変化することを立証する必要があるという結論に達した。そこで研究計画を変更して、まず小児開心術10症例を対象に開心術周術期のRMS電位と心筋障害の指標となるbiomarker値を(CK-MB)計測して、RMS電位とbiomarker値を対比させることにより、周術期心筋障害の指標としてRMS電位が有用であることを立証する先行研究を行う方針とした。また使用機器の選定を行い、当初の計画通りDataWave社製SciWorks USB-16および解析ソフトウエアを発注した。当機器を使用して健常成人において心電図計測を行い、心電図波形の収集およびRMS電位解析を行い、リアルタイムにRMS電位が表示・記録されることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では、小児開心術20症例および非開心術10症例を対象に研究を行う予定であったが、未承認の計測機器を使用して心電図計測を行う臨床研究のため、研究内容の妥当性および必要症例数の検討に時間を要した。最終的に筑波大学附属病院倫理委員会において臨床研究実施の承認を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
RMS電位が術後心筋障害を反映している指標であることを検証するためのデータが必要であるとの結論に達した。小児開心術10症例を対象として先行研究を行う。RMS電位と心筋障害のbiomarkerであるCK-MB値を対比させてRMS電位が術後心筋障害を反映している指標であることを立証する。その後、必要症例数を検討して、再度筑波大学附属病院倫理委員会に本研究申請を行う。RMS電位と心筋障害のbiomarker、周術期血行動態指標を対比させることにより、RMS電位がリアルタイムで小児開心術後の心機能を反映させていることを立証する。これら計測結果に基づき、臨床応用可能なソフトウエアの開発に必要な指標を決定する。これら決定事項に基づき、ソフトウエアの開発を目指す。最終的に作成したソフトウエアを用いて小児開心術患者の計測を行う。また研究成果を学会発表、論文投稿等で公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度研究費使用予定として、RMS電位計測に伴う消耗品(心電図パッチ等)の購入、およびRMS電位測定に基づき臨床応用可能なソフトウエア開発のための開発費用として使用する。また、既存の循環動態モニタリングシステム、および、体外循環監視システムとDataWave社性SciWorksとを連結させる備品の購入も予定している。
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