2012 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザ誘発劇症型ARDS発症へのクローディン接着分子ネットワークの関与
Project/Area Number |
23659841
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川上 和義 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10253973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和男 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20192130)
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Keywords | ARDS / インフルエンザ / タイトジャンクション / クローディン |
Research Abstract |
高病原性トリインフルエンザ(H5N1)は、劇症型ARDSによって急激な呼吸不全に陥る。その病態には肺胞腔への炎症細胞の高度な浸潤が関連する。肺の恒常性維持にはタイトジャンクション構成分子Claudinが重要な役割を担う。本研究では、劇症型ARDSモデルマウスを用いて、その発症病態へのClaudinの関与を検討した。我々が開発したNKT細胞活性化による前感作後にLPSを気管内投与することで得られるARDSマウスでは、LPS投与6時間後で、肺内でのClaudin-4の発現がコントロールと比較して有意に亢進し、Claudin-5、-18.1の発現抑制を認めた。BALF細胞や末梢血白血球にもClaudinの発現を認めたが、末梢血白血球ではClaudin-2の発現がARDSマウスで著明に増加し、Claudin-5、-18.1の発現が有意に低下した。Claudin-2、4の発現分布を調べるために、ARDSマウスとコントロールマウスの肺病理標本を用いて各種Claudinに対する抗体による免疫組織化学染色を試みたところ、気道上皮細胞での発現には両マウス間で明らかな違いはみられなかった。これらの結果から、ARDSの病態へのClaudin-2、4、18.1の関与が示唆されるため、Claudin-4、18.1の遺伝子欠損マウスを入手し実験を開始したところである。一方、非致死量のインフルエンザウイルスA/H1N1(PR8株)をマウスに経気道感染させたところ、感染7~10日頃をピークに肺内での炎症性サイトカイン産生と急性肺傷害が起こり、その後炎症の軽減とともに肺の線維化を発症した。2009年の新型インフルエンザのパンデミックの際にも同様なことが報告されており、その発症病態を解析する上で有用なモデルと考えられる。今後はClaudinの関与について検討する必要があると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Involvement of High Mobility Group Box 1 and the therapeutic effect of recombinant thrombomodulin in a mouse model of severe acute respiratory distress syndrome2013
Author(s)
Kudo D, Toyama M, Aoyagi T, Akahori Y, Yamamoto H, Ishii K, Kanno E, Maruyam R, Kaku M, Kushimoto S, Kawakami K
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Journal Title
Clin. Exp. Immunol
Volume: (In press)
DOI
Peer Reviewed
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