2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659851
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
平出 敦 近畿大学, 医学部, 教授 (20199037)
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Keywords | コンピテンシー / 救急医 / ワークショップ / 人材開発 / ibspi |
Research Abstract |
本研究では、救急医に求められるコンピテンシーを海外モデルやわが国での調査に基づき構築して提示することを目的としている。前年では、日本救急医学会で探索的なアンケートを実施したが、回収が134であったため、平成24年度には、日本臨床救急医学会において、さらに規模の大きなアンケート調査を実施して、423の回収をえて、前年度の探索的なアンケートから、さらに網羅的な調査を実施しえた。これにより、さらに明確に、救急を担う人材開発の必要性を確認することができた。たとえば現在の我が国の救急を担う人材に関しては、不足していると回答した医療従事者が、359人に達し、疲弊していると回答した者は296人に達した。ただし救急をになう医師のコンピテンシーを開発する以外に、その処遇(136)や、安全な労働環境(316)が重要であることも多く指摘された。前年度の調査では、救急医を対象としたものであったが、今回の調査は、医師151、看護師82、薬剤師69、救急隊員78を含む多様な職種からの指摘を包括したものであり、現状の人材養成のニーズの普遍性が明らかであった。コンピテンシーの内容に関する検討については、前年度までは、teaching observationをツールとした、コンピテンシー開発の指導者向けの開拓を主体として行ったが、平成24年度には、実際の人材養成において、コンピテンシー開発の実践をトレーニングコースの中で実施した。コンピテンシー開発の指導者向け手引きとして、ガイドブックを前年にリリースし、 ibstpiの概要を紹介したが、平成24年度には、より具体的にその手法を検証したものである。特に、デブリーフィングの手法に関して、実際に救急医学を修得する医学生を対象にコンピテンシーの開発を目的とした訓練を実施してその有効性を明らかにした。
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Research Products
(5 results)