2011 Fiscal Year Research-status Report
HYPOXIAトレーサーを用いたリンパ節転移節外進展早期診断の試み
Project/Area Number |
23659881
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中村 卓 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30172406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 美佐 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90284702)
佛坂 由可 長崎大学, 大学病院, 講師 (10244089)
角 忠輝 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80284701)
片山 郁夫 長崎大学, 大学病院, 助教 (80295089)
田川 一夫 長崎大学, 大学病院, 診療放射線技師 (00380931)
佐々木 美穂 長崎大学, 大学病院, 助教 (10437874)
榮田 智 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80325662)
市川 陽子 長崎大学, 大学病院, 助教 (90380857)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | HYPOXIA / リンパ節転移節外進展 |
Research Abstract |
本年度は頭頸部がん患者MR画像データと摘出リンパ節病理組織標本との比較を行った。対象は、43名の頭頸部がん患者よりえられた54個の転移リンパ節で、このうち26個は節外進展が病理にて確認できた転移リンパ節、残りの28個はENSが確認できなかったものである。これらのリンパ節について、造影後のリンパ節の時間―MR信号強度曲線(time-intensity curve, TIC)解析をおこない、得られた結果をコンピュータ解析にてピクセルごとに4つのパターン(flat, slow uptake, rapid uptake with low washout ratio, rapid uptake with high washout ratio)に分類し、それぞれのパターンが転移リンパ節全体に占める面積の割合を計算した。また、転移リンパ節の大きさもMR画像上にて測定し、ENSを予測する因子として解析に加えた。多変量解析(multivariate logistic regression analysis)により、リンパ節の短径とTICパターンのうち、slow uptake patternのみがENSの存在を予測し得るという結果となった。すなわち、リンパ節が25 mm以上の短径をもつか、あるいはslow uptake TICパターンを示す部分が転移リンパ節全体の44%を超える場合、その転移リンパ節にはENSがあると96%のsensitivity、100%のspecificity, および98%のaccuracyで予測できた。病理組織蔵を見ていくと、TIC解析にてslow uptake パターンをしめすのは、転移リンパ節のなかでリンパ節皮膜が断裂した部分の近傍に観察できる線維成分に富んだ組織であることがわかった。この線維性組織の中には比較的小さな癌泡巣が散在していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定どおり患者データを使った研究を終えており、得られた成果を発表済みであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は動物を使った研究に重点を移していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請書に記した方向で使用していきたい。
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Research Products
(3 results)