2012 Fiscal Year Research-status Report
サイバニクス的アプローチによる口腔周囲筋の機能再生
Project/Area Number |
23659898
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
前川 賢治 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (20304313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 久雄 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80116441)
窪木 拓男 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00225195)
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Keywords | サイバニクス / 筋音図 / 筋電図 / 機能再生 / 口腔周囲筋 |
Research Abstract |
正常者の嚥下動作時における口腔周囲筋の連鎖的な筋活動の測定 口腔周囲筋の機能低下による摂食・嚥下障害に対して,サイバニクス的アプローチにより,それらの筋の機能再生を実現するための基礎的検討として,まず正常者における嚥下動作時の頬筋ならびに口輪筋の筋電図の測定を行った.昨年度は再現性の高い測定ができなかったため,計測方法を見直し,再度測定を行うこととした. 咀嚼機能に障害を持たない正常有歯顎者を対象とし,嚥下動作時における口輪筋と頬筋の筋活動量を測定した.各被験者の下口唇と右側口角の10㎜右側上方に電極間距離20㎜にて昨年度に用いた市販のAgCl2双極表面皿形電極をカスタマイズしたものを貼付した.10分間の安静の後,各被験者に水を嚥下させた際に導出される筋電図をプリアンプを用いて増幅した.得られた2チャンネルのデータはサンプリング周波数1000Hzでパーソナルコンピューターに連続取り込み,波形を全波整流後に積分処理を行った.積分処理した筋電図は,各筋,各嚥下動作について%最大値,%筋活動量,%平均値を求めた.それぞれの値は,嚥下前1秒間の平均値で除した値を求めた.その結果,各値はに関して,各被験者間ならびにそれぞれの被験者における5回の嚥下動作時でのばらつきを,これまでより小さくすることができ始めた,今後は更なる測定方法の改善により,解析に耐えうる再現性を有する実験方法を確立したうえで,正常者ならびに片側性顔面神経麻痺患者に対する口腔周囲筋の筋活動の測定を行う必要性が明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究計画の基盤となる筋活動量の測定に関して,十分な再現性を有した方法が確立されていないため.
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Strategy for Future Research Activity |
口腔周囲筋の筋活動量評価に際して,測定方法ならびに測定条件の更なる見直しを行い,解析に耐えうる再現性を有する実験方法を確立したうえで,正常者ならびに片側性顔面神経麻痺患者に対する口腔周囲筋の筋活動の測定を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度に使用した表面電極に更なるカスタマイズを加えたうえで,ノイズを除した標的とする筋の活動量を十分な再現性,妥当性を有する測定方法を確立したうえで,正常者ならびに片側性顔面神経麻痺患者に対する口腔周囲筋の筋活動を測定する.
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