2012 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞を用いた歯周組織再生型インプラントの開発
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23659922
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
野口 和行 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90218298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
迫田 賢二 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70419654)
山下 大輔 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (80550053)
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Keywords | 歯周組織再生 / インプラント / 幹細胞 |
Research Abstract |
前年度は、iPS細胞からセメント芽細胞への分化を試みたがセメント芽細胞への分化には至らなかったため、予定を変更してiPS細胞から間葉系幹細胞へ分化させることとした。iPS細胞から間葉系幹細胞への分化についてはいくつか報告があるが、いずれも「間葉系幹細胞様」の細胞への分化である。我々も同様に間葉系幹細胞様の細胞へは分化させることはできたが、いわゆる間葉系幹細胞マーカー全てを発現した純粋な間葉系幹細胞を得ることはできなかった。そこで、間葉系幹細胞を用いて研究を進めることとした。 インプラント周囲に歯根の発生過程を忠実に再現させるためにエナメルマトリックス蛋白を利用することとした。チタン表面にタンパク質を固定化する方法としてトレシルクロリド法があるが、この方法を用いてエナメルマトリックス蛋白をチタン表面に固定化した。エナメルマトリックス蛋白を固定したチタンはPBSで洗浄して使用した。エナメルマトリックス蛋白を固定したチタン表面上での間葉系幹細胞について、その細胞生存率を調べたところ、通常培養と変わらない細胞生存率であり、エナメルマトリックス蛋白を固定したチタンは細胞に対して親和性が非常に良いことが分かった。発生や再生においては血管新生が重要であることが知られているため、エナメルマトリックス蛋白を固定したチタン上における間葉系幹細胞のVEGF蛋白発現をELISA法にて検討した。24時間後と48時間後でサンプルを回収しVEGFの発現量をみたところ、通常培養とチタンのみのコントロールと比較してエナメルマトリックス蛋白を固定したチタン上ではVEGF発現が有意に亢進していた。さらに、リアルタイムPCR法にて歯根膜細胞マーカーの一つとされるPeriostinの遺伝子発現を解析したところ、その発現が亢進していた。
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