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2011 Fiscal Year Research-status Report

骨原性細胞の誘導による再生治療の試み

Research Project

Project/Area Number 23659926
Research InstitutionMatsumoto Dental University

Principal Investigator

中村 浩彰  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50227930)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 細矢 明宏  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70350824)
雪田 聡  松本歯科大学, 歯学部, 助教 (80401214)
二宮 禎  松本歯科大学, 付置研究所, 講師 (00360222)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords骨原性細胞 / 骨髄間質細胞 / side population / Hoechst 33342 / CD90
Research Abstract

骨原性細胞を用いた硬組織再生医療への可能性について検討するために、骨髄由来の間質細胞から組織幹細胞を多く含むといわれているSP (Side Population)細胞の存在とその骨芽細胞への分化能をin vitroで解析した。また、骨髄間質細胞におけるCD90発現についても検討した。ラット脛骨、大腿骨から骨髄を取り出し、ディッシュ上で培養後、接着細胞をトリプシン処理により回収した骨髄由来間質細胞とした。SP細胞の存在をHoechst 33342を用いて FACS (Fluorescence Activated Cell Sorter) で検討したところ、骨髄の接着細胞には、0.5%のSP細胞が存在することが明らかとなった。SP細胞とMP (Majority Population)の増殖活性をアラマブルー法により検討し、SP細胞の増殖活性は低いことが明らかとなった。また、骨芽細胞分化能を検討するために骨芽細胞誘導培地にて培養するとSP細胞はアルカリホスファターゼ陽性細胞となり、アリザリンレッド陽性の石灰化基質を形成した。しかしながら、MP細胞もSP細胞と同様にアルカリホスファターゼ活性、アリザリンレッド陽性石灰化基質形成能を示し、両者に有為な差は認められなかった。一方、培養後の骨髄間質細胞のほとんどは未分化間葉系細胞マーカーであるCD90を発現していた。以上のことから、骨髄間質細胞にもSP細胞は存在し、骨芽細胞分化能を有することがわかったが、骨原性細胞を同定するためには、従来の組織幹細胞研究で行われている薬剤排出能や細胞表面マーカーのみでは困難であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

骨髄から間質細胞を分離し、細胞生物学的に解析するには細胞培養により増殖させる過程が不可欠である。しかしながら、in vitro系に移行した時点からin vivo状態とは異なる形質を示すことが本研究により明らかとなった。また、骨髄間質細胞にも組織幹細胞が多く含まれるSP細胞が存在することがわかったが、骨芽細胞分化能においてはMPとの差が認められなかった。骨原性細胞を同定するには、他のマーカーと組合わせが必要であると思われる。

Strategy for Future Research Activity

骨髄から間質細胞を採取したが、より骨芽細胞に近い特徴を有する細胞を分離するために、骨梁周囲に存在する細胞と骨髄間質細胞を比較することを予定している。また、骨髄間質細胞においては薬剤排出機構を応用した手法では組織幹細胞を分離できないことから、骨原性細胞の同定には新たな細胞表面マーカーとしてCD44を検討することを考えている。これらのマーカーの組合せにより骨芽細胞分可能に差が認められれば、マイクロアレイ法により遺伝子プロファイルの違いを解析する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

in vitro系の試薬としてCD44などの間葉系幹細胞の細胞表面マーカー抗体、マイクロアレイ解析のために使用する予定である。また、in vivo系の実験として実験動物購入および飼育のためにも研究費を使用する。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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