2011 Fiscal Year Research-status Report
アルドースケトース還元酵素による抗癌剤多剤耐性機構を阻害した新規強化化学療法
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23659936
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
椎葉 正史 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20301096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神津 由直 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70400942)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | アルドース‐ケトース還元酵素(AKR) / 抗癌剤耐性 / メフェナム酸 |
Research Abstract |
アルドース‐ケトース還元酵素(AKR)が多くの抗癌剤耐性癌腫において高発現をしていることを我々は今までの研究で明らかにし、その阻害剤を複数見つけて特許を出願した。本研究では、マウスを用いた前臨床試験まで行い、数種類あるAKR 阻害剤による抗癌剤耐性克服能を評価し各種薬剤に最適なAKR 阻害剤の種類と濃度、投与スケジュールを明らかにし、AKR 阻害剤による抗癌剤耐性の克服による強化化学療法を開発することを目的とする。NSAIDsはAKR1Cの酵素活性部位に結合することで、AKR1Cの活性を抑制すると考えられている。まず、NSAIDsの中でもメフェナム酸がAKR1C1、AKR1C2、AKR1C3全てにおいて阻害効果が高いことを確認した。そこで、メフェナム酸を用いてAKR1Cファミリーを阻害する実験を行った。 まず、各種培養細胞にAKR 阻害剤と抗癌剤を組み合わせてMTS assayを行った。薬剤感受性株(Sa3、H1)に対しては、メフェナム酸100μM、メフェナム酸150μM及びメフェナム酸200μMとCDDPを併用した場合でもコントロールに比較して、腫瘍細胞抑制効果は認められなかった。一方、CDDP耐性株(Sa3-R、H1-R)では、メフェナム酸100μM、メフェナム酸150μM及びメフェナム酸200μMとCDDPを併用した群ではコントロールと比較して、強い細胞増殖抑制効果が認められ、メフェナム酸200μMとコントロール群とでも有意差が認められた。5-FUについてもメフェナム酸との併用効果について実験を行った。薬剤耐性株 (Sa3-R、H1-R) では、メフェナム酸100μM、メフェナム酸150μM及びメフェナム酸200μMと5-FUとを併用した群では、コントロールと比較して、強い細胞増殖抑制効果が認められ、メフェナム酸200μMとコントロール群とでも有意差が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験は順調に進行している。今後、タキサン系抗癌剤に関しても検討に入る。
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Strategy for Future Research Activity |
MTS assayの実験系が確立できた。動物実験の予備実験も終了し、効率良く実験ができる環境を整えた。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各種薬剤を購入する経費が必要であり、MTS assay関連試薬、細胞培養試薬、マウス購入・飼育経費が必要である。
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