2013 Fiscal Year Annual Research Report
PDEの唾液タンパク質促進による誤嚥性肺炎の新しい治療方法の開発
Project/Area Number |
23659943
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
村田 琢 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80242965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 俊郎 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30046346)
清水 香澄 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20378368)
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Keywords | 唾液腺 / 誤嚥性肺炎 |
Research Abstract |
誤嚥性肺炎は脳梗塞などの脳血管障害のある患者や高齢者で起こりやすく、深刻な問題となっている。その原因は①食塊形成の低下、②口腔内細菌、③嚥下反射の遅延や消失などである。 唾液中には種々の唾液タンパク質が含まれ、食塊形成を容易に、口腔内細菌を減少させる働きがある。そこで、本研究ではphosphodiesterase (PDE) シグナル により唾液タンパク質合成・分泌を促進し、誤嚥性肺炎の新しい予防や治療方法を確立するための道を切り開くことが目的であった。 11種類あるPDEのうち、ほとんどがPDE3活性、および、PDE4活性であったためそれらを中心に行ってきた。ところが最近、各PDEは細胞内局在があるため、活性が低くても重要な作用を持つ場合があることが報告されてきた。そこで活性が低いPDEの発現をリアルタイムPCRにて行い、発現が少ないのか、または、ほとんどないのかを検討した。 リアルタイムPCRの結果、PDE3A、PDE4A、PDE7B、および、PDE8Aの発現は多かったが、PDE1の3種類のアイソザイム、PDE2A、PDE3B、PDE4Aを除いたPDE4のアイソザイム、PDE7A、PDE8B、PDE9A、PDE10A、および、PDE11Aの発現は発現が少ないのか、または、ほとんどなかった。PDE6は網膜に特異的に発現しているので、PDEA、PDEB、PDECは発現が確認できなかったが、PDE6Dはわずかに発現していた。
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