2012 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌化学放射線療法の併発障害に対する骨髄由来幹細胞を用いた革新的細胞療法の確立
Project/Area Number |
23659952
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
朝比奈 泉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30221039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 誠悟 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (80363456)
住田 吉慶 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50456654)
南里 篤太郎 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50529807)
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Keywords | 骨髄由来細胞 / 放射線障害 / 唾液腺萎縮 |
Research Abstract |
本研究は、口腔癌に対する超選択的動注化学・放射線療法(SSCR)の副作用として惹起される重度口腔乾燥と晩期顎骨壊死を対象に、骨髄由来細胞(BMDC)による細胞治療を展開することで、これらの障害の予防や組織の再生を図る治療技術を開発することにある。本研究は、SSCR後のBMDCを使用した細胞治療について、晩期顎骨壊死にまで適用拡大できる効果的な技術を開発することを最終的なゴールとしており、移植されたBMDCの障害部位での挙動解析を行なうことを目的としている。 本年度は、昨年度に作出した唾液腺萎縮・顎骨壊死併発障害モデルを使用し、特に萎縮唾液腺へのBMDC投与の効果について、検討を行なった。まずBMDCの投与方法について、尾静脈投与と顎下腺への直接投与を行ない比較した場合、投与後の唾液分泌量や唾液腺の重量の回復について大きな差は認められず、さらに投与するBMDCのドナーの年齢について8週齢と22週齢のマウスについて検討したところ、これについても効果に大きな差は認めなかった。又、BMDCから培養増殖させたMSCの投与を行なったが、培養MSCの群では投与後に死亡するマウスが多く、又、その効果もBMDCと比較して大きな差は認めなかった。培養を介しない新鮮細胞の方が、栓塞を起こしにくく、又、組織への移行性が良いことが示唆された。現在、得られたデータを総合的に解析し、BMDCの効果発現のメカニズムを探ると共に、それらに含まれる有効な細胞分画について検討を加えているところである。
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Research Products
(3 results)