2012 Fiscal Year Annual Research Report
化学放射線療法前後の頸部リンパ流路の同定とICGを用いた潜在転移リンパ節の探索
Project/Area Number |
23659954
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50172127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 俊憲 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (00468191)
光藤 健司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70303641)
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Keywords | 口腔癌 / リンパ流 / センチネルリンパ節 / センチネルリンパ節生検 / ICG |
Research Abstract |
本研究では口腔癌N0症例における超選択的動注化学放射線療法前後のセンチネルリンパ節へ流れるリンパ流の評価と3D-CT lymphography(CTL)によるセンチネルリンパ節(SLN) マッピングとインドシアニングリーン(ICG)を用いた小切開による新しいセンチネルリンパ節生検の開発を行った. 舌癌N0症例2例に対して超選択的動注化学放射線療法前後の頸部リンパ流路の同定を64列マルチディテクターCTを用いてCTLを行った.2例ともに顎下リンパ節がSLNであり,治療後のCTLではSLNは治療効果により完全に消失し造影効果は得られず,他のリンパ節も濃染されなかった.そのため,経過観察中の後発転移高リスクリンパ節の同定はできなかった.次に,舌癌N0症例19例に対して術前に3D-CTLを行い,SLNの3次元的マッピングを行った.腫瘍周囲4か所にICG(5mg/ml)を0.5~1mlずつ注入し,その後蛍光画像とカラー画像が同時に描出できるHyperEye Medical Systemを用いてSLNの同定を行った.皮膚の皺線に沿った小切開からアプローチし,ICGの蛍光をガイドにセンチネルリンパ節生検(SLNB)を行った.全例でICGガイド下でのSLNBが可能であり,SLNは平均1.8個(1~3個)であった.顔面神経下顎縁枝の麻痺は認めなかった.19例中4例(21%)で病理組織学的にリンパ節転移が認められたので,頸部郭清術を施行した.郭清後の病理組織学的診断において1例ではさらなる2つの転移リンパ節を認めたが,他の3例では転移リンパ節を認めなかった.3D-CTLによる術前SLNマッピングとICGを用いたSLNBは口腔癌N0症例に対する低侵襲な治療として有用であると思われた.
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Research Products
(3 results)