2011 Fiscal Year Research-status Report
細胞活性化能を付与したチタンファイバーによる唾液腺再生
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23659955
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
青木 伸二郎 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (50231759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 誠 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20347305)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 唾液腺再生 / チタンファイバー |
Research Abstract |
口腔癌の放射線治療後の唾液腺組織障害にて必発する口腔乾燥症に対する新しい治療を確立するため、放射線照射後のヒト唾液腺臨床検体と3次元細胞培養基材を用いた唾液腺再生の検討を行う.放射線照射を受けた唾液腺は強い組織障害を受けており、唾液腺幹細胞が出現している可能性があるが、独自の培養方法によって確立した放射線照射後の単一唾液腺細胞から唾液腺各構成細胞への分化までが観察できる低密度コロニーアッセイ法を、細胞活性化能を付与した50ミクロンのチタンファイバーからなる3次元多孔質体内で行うことによって複雑な唾液腺組織構造の再現を試みた。ヒト組織は個体差が大きく、また放射線照射後であるため細胞障害が非常に強く、以前確立した方法を用いては、安定した細胞培養の結果を得る事ができなかった。そのためコラゲナーゼ、トリプシンなどの条件検討を再度繰り返し検討した。チタンファイバーに関しては、3次元培養基材として評価するために、24ウェルディッシュのウェルに合わせたチタンファイバー綿製ディスクを作製した。作製したチタンファイバー綿製ディスクは空隙率87%で、厚さ1.5ミリ、直径21ミリであったが、細胞誘導能を付与するためのハイドロキシアパタイト薄膜コーティングをしてもウェル内への出し入れが困難となる事はなかった。このハイドロキシアパタイト薄膜コーティングチタンファイバー綿製ディスクをウェル内に設置し、唾液腺細胞ではない別の細胞を培養したところ、良好な結果を得る事が出来たため、本材料は有効な3次元細胞組織培養基材になり得ると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
以前確立した培養方法では安定した結果が得られず、培養法法を再検討する必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き細胞培養の条件検討を進めていくが、それと平行し、ハイドロキシアパタイト薄膜コーティングチタンファイバー綿製ディスクの3次元培養基材としての有効性も骨芽細胞など他の細胞で検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ハイドロキシアパタイト薄膜コーティングチタンファイバー綿製ディスクの作製と細胞培養
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