2012 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチにおけるRANKL/Fasシグナルを介した骨・軟骨破壊機構の解明
Project/Area Number |
23659966
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田中 栄二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40273693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 晋吾 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40332796)
日浅 雅博 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90511337)
藤原 慎視 徳島大学, 大学病院, 助教 (70403706)
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Keywords | 関節リウマチ / RANKLシグナル / 破骨細胞 / 免疫細胞 / 関節骨破壊 |
Research Abstract |
本研究の目的は、RANKLシグナルとアポトーシスシグナル分子Fasシグナルのクロストークの解明から、破骨細胞の活性化・維持機構を明らかにするとともに、関節リウマチ病変のシグナルクロストークが及ぼす影響の解明と新たなリウマチ診断・治療法を開発することである。昨年度の研究結果より、リウマチ自然発症モデルマウスであるMRL/lprマウスを用いてその破骨細胞の機能解析を行い、同マウスでの破骨細胞の機能亢進が、骨破壊を伴うリウマチ病態で重要な役割を果たしていること、破骨細胞におけるFasシグナルが、破骨細胞の分化、機能に制御的に関与していること可能性が示唆されたことから、最終年度では、MRL/lprマウス由来破骨細胞のin vivo系での影響を検討するため、破骨前駆細胞を膝関節に移入し、末梢免疫細胞や関節リウマチ病態への影響について解析を行った。結果として、末梢T細胞に対する破骨細胞の抗原提示能については、MRL/lprマウス由来破骨細胞で亢進し、より強いT細胞の活性化亢進が認められた。さらに、MRL/lprマウス由来破骨細胞のスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)に対する遊走能についても有意に亢進し、その反応は、Caveolin 1などを介した経路であることが示唆された。以上のことより、リウマチ自然発症マウスMRL/lprマウスでの破骨細胞の機能亢進が、骨破壊を伴う関節リウマチ病態で重要な役割を果たしていることに加え、破骨細胞におけるFasシグナルが、破骨細胞の分化、機能に制御的に関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)