2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能性糸を用いた生体硬組織・軟組織の完全清掃法の開発と臨床への応用
Project/Area Number |
23659981
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 恵美 東北大学, 歯学研究科(研究院), 技術一般職員 (80596817)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 健由 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80291128)
田浦 勝彦 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (90005083)
細川 亮一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (40547254)
|
Keywords | 歯垢 / 機能性糸 |
Research Abstract |
本研究では、4課題について解明し検証を行った。 1、細菌性バイオフォルムである歯垢の除去効率の評価法の確立:細菌性バイオフィルムの除去は、試験糸の把持部を清拭布用に改造したバイオフィルム擦過除去評価実験システムを使用し、蛍光物質を使用した清拭実験を実施し、生体で一番一般的なバイオフィルムである歯垢の除去効率の評価法の確立を行った。 2、細菌性バイオフォルムの除去効率の高い機能性糸の開発とデンタルフロスへの応用:制作したバイオフィルム擦過除去評価実験システムを用いて、歯垢の除去効率の高い機能性糸を選択・開発し、機能性糸の擦過除去効率の評価を実施し、硬組織の清掃に最適な細菌性バイオフィルム除去用機能性糸の選択を行った。 3、細菌性バイオフィルム除去用清拭布の開発と臨床での応用:選択された機能性糸を用いてバイオフィルム除去用布を制作して、試験糸の把持部を清拭布用に改造したバイオフィルム擦過除去評価実験システムを使用し、現在医療分野等で清拭に用いられている布等とバイオフィルムの除去効率を比較し、その有用性を検証した。 4、粘膜清掃用の機能布の評価法の確立と最適な粘膜清掃用具の提案:軟組織表面のデブライドメントを含めた粘膜と錯角化上皮の清掃に最適な清掃布を開発し、粘膜清掃用の機能布の評価法を確立した。 本研究の成果から、生体硬組織と軟組織両方の表面の清掃方法が確立され、歯科の口腔清掃の革新的ツールとして応用可能なだけでなく、医療分野では、汚染された粘膜面や炎症のある創面の清掃の方法に関して、新たな機能性糸を用いた効果的なバイオフィルム除去法と生体清掃法が示唆された。
|