2012 Fiscal Year Annual Research Report
要介護高齢者の誤嚥予防に関する基礎的研究ー食事援助中の粥の経時的粘度変化の検討ー
Project/Area Number |
23660005
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
加藤 圭子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90224500)
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Keywords | 誤嚥予防 / 粥 / 粘度低下 / 増粘剤 / 唾液アミラーゼ |
Research Abstract |
本研究は、食事援助中の粥の経時的な粘度変化および温度変化の実態と原因を明らかにし、粥の粘度低下による要介護高齢者の誤嚥予防方法の検討を行うことを目的として実施した。 平成23年度は、30分間の食事援助を想定し、粥の経時的な粘度変化や温度変化など、粥の基本的な性質の経時的な変化を明らかにした。さらに、喫食中の粥に、食事援助に用いるスプーンに付着する唾液が混入し、混入した唾液中のα-アミラーゼと粥の経時的変化との関連を究明した。 また同時に、経時的なおいしさの変化を測定し、主観的なおいしさの低下は、粥の粘度の低下ではなく、温度の低下に関係することを明らかにした。 平成24年度は、上述した平成23年度の研究結果を踏まえ、食事援助中の粥の経時的な粘度変化および温度変化の測定回数を可能な限り増やし、唾液α-アミラーゼ活性の至適温度との関連をも分析した。また、食事援助時間の想定を30分間から60分間に延長し、測定回数も増やした。さらに、唾液α-アミラーゼ活性と失活の確認を実施した。この結果、 ①60分間の粥の粘度変化と温度変化を平成23年度より回数を増やして測定し、粘度が低下し始める時間や温度を明らかにすることができた。②唾液α-アミラーゼ活性と粥の粘度低下との関係を明らかにすることができた。③上記①②の測定は、すべて、増粘剤を混入していない粥と増粘剤を混入した粥において実施し、両者の比較検討を行った。
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Research Products
(4 results)