2012 Fiscal Year Annual Research Report
スキンケアに向けた組織障害のない新しいタイプの消毒薬の検討
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23660017
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
池田 敬子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (60331807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 一 和歌山信愛女子短期大学, 生活文化学科食物栄養専攻, 教授 (80109074)
鈴木 幸子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (60285319)
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Keywords | スキンケア / 感染防御 / 消毒薬 / アルギニン / アミノ酸誘導体 |
Research Abstract |
昨年度は皮膚に安全で不活化効果の高い消毒薬の開発を念頭に、食品や天然物質のウイルスへの作用を網羅的に探索してきた。平成24年度は、①アルギニンのヒトヘルペスウイルス-2(HHV-2)に対する不活化作用(消毒作用)と増殖抑制作用(抗ウイルス作用)について検討し、アルギニンが顕著で即効性の消毒作用を持つこと、弱いながらも抗ウイルス作用を示すこと、in vivoでマウスへの性器感染の成立を阻止できることを示した(Int. J. Mol. Med 2012に報告)。また②アルギニンとブチロイルアルギニン及びクエン酸のHHV-1に対する不活化効果を定量的に比較し(第112回米国微生物学会)、さらに③アルギニンによる不活化がカフェ酸など天然物質を共存させることで顕著に増強されることを見出し(第52回米抗菌薬・化学療法学会)、加えて④ポリフェノール類のHHV-2、ポリオウイルス(PV)、インフルエンザウイルスA(IAV)に対する抗ウイルス作用を網羅的に調べ、4種のポリフェノールで有意の抗HSV活性、多くのポリフェノールで弱い抗PV活性を見出した(第60回日本ウイルス学会)。⑤アルギニンとタンパク質変性剤として良く知られている尿素や塩酸グアニジンのウイルス不活化様式とを比較し、アルギニンのウイルス不活化作用が尿素やグアニジンの変性作用とは異なり、アルギニン特有の相互作用が関与していることも見出した(第60回日本ウイルス学会)。臨床関連研究としても⑥多くのウイルスが接触伝播により感染を拡大することからその対策への基礎データとして、エンベロープウイルス(IAV)と非エンベロープウイルス(PV)で実験的に手指や医療衣を汚染し感染性の時間変化を調べ、医療者を汚染したウイルスがもつ伝播力と時間の関係を定量的に示した(第28回日本環境感染学会)。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] New, Safe, Effective and Convenient Virucidal Agents Using Amino Acid.2012
Author(s)
Tsujimoto K, Ikeda K, Suzuki Y, Yamasaki H, Nishide M, Yoshida M, Arakawa Tsutomu ,Koyama AH
Organizer
52nd ICAAC (Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy
Place of Presentation
San Francisco, CA
Year and Date
20120909-20120912
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