2013 Fiscal Year Annual Research Report
外来化学療法を受けて生活するがん患者のサバイバーシップを支援する看護モデルの開発
Project/Area Number |
23660048
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
田村 幸子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (50454228)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 惠子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (10324039)
佐々木 榮子 和歌山県立医科大学, 公私立大学の部局等, その他 (80320688)
|
Keywords | がんサバイバーシップ / 看護モデル / 身体症状 / 精神・心理状態 / 社会性 / QOL |
Research Abstract |
1.最終年度に実施した研究成果 前年度に検討したがんサバイバーのケアの方向性を基に、具体的なケアの方法を検討した。結果、身体症状のマネジメントの重要性から「症状マネジメントの統合的アプローチ」が有効と思われ、その効果を検証する必要性が導き出された。また精神・心理ケアでは不安を受け止め、うつ発症を予防する重要性から、「がん体験の語り」が有効と思われ、その効果を検証する必要性が導き出された。身体症状および精神・心理状態が改善することで社会性の改善も期待できると思われる。 2.研究期間全体を通じて実施した研究成果 がん治療の進歩によりがん生存者の増加し、がんは慢性疾患として位置づけられるようになった。しかしがんサバイバーが、がんと共に生き抜く意味からサバイバーシップを支援する看護モデルは見あたらない。本研究はがんサバイバーシップを支援する看護モデルの開発である。初年度において実施した全国調査により、がんサバイバーの生活上の問題として身体症状の存在と不安・うつの存在が明らかになった。身体症状の存在は精神・心理状態を悪化させて不安・うつ発症に影響していることが示唆され、さらに身体症状の存在と精神・心理状態の悪化が相乗的に社会性を低下させていることが示唆された。がんサバイバーシップを支援するケア方法として、身体症状をマネジメントするために「症状マネジメントの統合的アプローチ」を取り入れたケアの必要性が導き出され、精神・心理状態を改善するために「がん体験の語り」を取り入れたケアの必要性が導き出された。身体症状および精神・心理状態の改善により、社会性の改善が期待できると思われる。今後の展望として、「症状マネジメントの統合的アプローチ」および「がん体験の語り」を取り入れた看護モデルの効果検証を行う必要性がある。
|
Research Products
(2 results)