2013 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎患者の治療中のセルフマネジメントを促すグループ介入プログラムの効果の検証
Project/Area Number |
23660052
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
鈴木 久美 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (60226503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 麻里 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (30295109)
酒井 謙 兵庫医療大学, 看護学部, 助手 (70616416)
片岡 優実 兵庫医療大学, 看護学部, 非常勤講師 (70640514)
岩井 孝史 兵庫医科大学, 医学部, その他 (50566685)
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Keywords | C型肝炎 / セルフマネジメント / グループ介入 |
Research Abstract |
【目的】治療を受けているC型肝炎患者のセルフマネジメントを促すグループ介入プログラムの効果を検証することである。【方法】対象は、抗ウイルス薬を受ける20歳以上の患者で研究の同意が得られた10名。治療開始前にプログラム参加の希望を募り、5名の同意が得られた(介入群)。介入群には、治療開始後2~3ヵ月の間に看護師による情報提供と体験の分かち合いで構成したグループ介入プログラムを3回実施した。介入群と通常のケアを受けている対照群で、介入前と介入後で日本版BDI-IIとピッツバーグ睡眠質問表、健康関連QOL尺度、アクティグラフ(活動レベル、睡眠効率)を測定し、二元配置分散分析を行った。また、治療終了時には、両群ともに治療中の困難に関する面接と、介入群にはプログラムの有用性に関する面接も実施し、内容分析を行った。【結果】両群ともに5名で、年齢は介入群61.6歳(SD=5.5)、対照群48.2歳(SD=16.7)であった。両群で比較した結果、QOLの精神的健康(F=6.84,p=0.035)と活動レベル(F=7.2,p=0.031)で交互作用が認められ、介入群は対照群に比べて介入前よりも介入後に精神的健康と活動レベルの値が有意に上昇していた。また、QOLの心の健康(F=3.53,p=0.097)と睡眠効率(F=3.37,p=0.072)で交互作用の傾向がみられ、介入群は対照群に比べて介入前よりも介入後に値が上昇傾向であった。面接調査では、両群ともに治療中の困難に差は認められなかったが、介入群はプログラムに参加して「新しい知識・同じ病気・治療を受ける人の体験や意見が得られて満足であった」「安心感と前向きな気持ちがわいてきた」「過去の治療で体験したことの意味づけができた」等の有用性をあげていた。この結果から、本プログラムはQOLの精神的健康や活動レベルの改善に効果があることが示された。
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Research Products
(3 results)