2011 Fiscal Year Research-status Report
乳児の離乳に関する母親の意識と実態―食は人をつくる根源―
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23660054
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
五十嵐 世津子 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (40250625)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 離乳食 |
Research Abstract |
乳児の離乳に関する母親の意識と実態調査の基礎的研究として1年目の研究目的は、昭和初期に聞き取り調査を行い文献集としてまとめられた「日本産育習俗資料集成」に記載されている内容から食や離乳に関する記述を抜き出しデータベース化と整理、そこから先人たちの乳児の食や離乳に関する考えを考察することである。今年度、食に関する内容を抽出しデータ化を行った。その結果、食は妊娠中から、胎児への影響を及ぼし、さらに、出産後も子どもに対する呪術的な要素もあることが推測された。乳児の食は今日の栄養を与えるという観点とはかなり異なると考えられた。今後、さらにデータ数を精選し、詳細な検討を加え、明治から昭和初期における食の意義について検討する。 2つ目として、今日の母親への離乳に関するアンケートの内容の検討について、今年度は、離乳に関する勉強会をメンバー内で行い、さらに講習会へ参加し情報収集を行った。今日、「離乳」は乳児の「補完食」という概念で捉える必要があり、この視点で、母親がどのように乳児の食を行っているか調査する必要があることが示唆された。大枠として、「属性」「出生時の状況」「乳児の健康状態」「乳児の食に関する関心」「母乳あるいは人工乳による育児状況の実態」「開始時期」「具体的な食物」「具体的に与えている状況」等を調査の枠組みとし、さらに、実態だけではなく、母親および保護者や支援者の意識状況を調査するためのアンケート内容を精選する。 以上を実施していくと同時に、近い将来に親になると考えられる若者を対象として、新生児や乳児の栄養に関する意識を高めるために、母乳育児や離乳食についての意識調査を合わせて行う予定でいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究目的に対する達成度について、「(3)やや遅れている」と思われる。「日本産育習俗資料集成」の分析から先人の「妊娠や胎児・児」に対しての食に対する考えは大きく捉ええることはできたが、今後、詳細な分析が必要と考えている。また、離乳に関するアンケート内容の大枠はあるが、今年度、具体的な内容を精査し完成させ、本学の倫理審査を受ける必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、子育てを行っている、あるいは行った保護者を対象として、離乳に関する調査を実施する予定である。さらに、現在市販されているベビーフードの調査を考えている。具体的にはベビーフードに記載された成分表示からの栄養分析を行い、成分表の作成を試みる。加えて、1日の摂取状況や摂取栄養などを調査する。そのために、ベビーフードの購入や分析機器が必要であり、予算として計上した。 また、上記の古文書の詳細な分析、アンケートの作成、実施、実施後のデータ入力・分析のために、機器や分析するためのソフトが必要であること、データ入力として研究協力への謝金等を今年度、予算として計上した。 これらについて、所属大学の倫理審査を受け、今後も、メンバー間で連携しこの研究を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
古文書の詳細な分析、アンケートの作成・実施、実施後のデータ入力・分析のために、分析機器や分析するためのソフトが必要である。また、データ入力として研究協力への謝金等も必要であるため、今年度、予算として計上した。さらに、調査のための交通費、通信費等も予算化した。また、ベビーフードの購入や塩分や糖分などの分析機器の購入も必要であるため予算化した。
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